宅建・史上初の小学生合格者の父による宅建合格ブログ

史上初の小学生合格者(当時12歳/小6)の父による宅建合格ブログです。これから宅建試験にチャレンジする方々に、最短距離で合格を勝ち取るためのノウハウを提供します。勝利の方程式&95%理論の提唱者!!

まず全体を俯瞰せよ®

──完璧主義者のデメリット

職人と呼ばれるような成功者は別にして、自称「完璧主義者」はプライドが高く歩みも遅い。

例えばテキストでも、最初からすべて覚えようと躍起になってしまう。

通常の宅建テキストは、500〜700ページほどある。常識的に考えて、それだけの分量を一周目から全部覚えられるわけがない。

そして大抵は、途中で諦めて投げ出すのが落ちだ。そこが完璧主義者の最大のデメリットかも知れない。

今では少なくなってきたが、昔はアルファベット順に並べられた市販の英単語帳が何点かあった。

英単語が得意な人は、アルファベットのどこから始まる単語を問われても、それなりに答えられたものだ。

だが完璧主義者は、aやbで始まる英単語にはやたら詳しいが、sで始まるものはからっきしダメだった。

そういうタイプの人は、宅建の権利関係でも、制限行為能力者にはめっぽう強いが、契約不適合責任や賃貸借あたりは苦手のままである。

また完璧主義者の問題点は、一度覚えたところを忘れていないかが気になり、先に進むことよりも前に戻って確かめることを優先する。

そんな三歩進んで三歩下がるような勉強の仕方では、一向に最後のページにたどり着くことができない。

──たがを外して前進する

私は以前に、「じっくり派とスピーディー派」というタイトルのブログ記事を書いたことがある。

じっくり派とスピーディー派®
https://paparing-takkenshi.com/entry/2020/02/20/215413

この記事に当てはめれば、完璧主義者はじっくり派に多く、スピーディー派にはほとんどいない印象だ。

私はじっくり派ではあったが、幸い完璧主義者ではなかった。

完璧主義者が一冊のテキストや過去問を終わらせるには、まず完璧主義というたがを外さなければならない。

そして後ろを振り返らずに、前だけを見て歩んでいくことだ。

この2点は特に意識してほしい。

一周目の理解が5割でも、次は7割、その次は8割というふうに少しずつ積み上げていくようにする。

つまり足し算。過去問の正解率は割り算だが、それは中盤以降の目標であって、最初のうちは積み上げ(回転数)を優先すべきである。

──武器を手に入れる

テキストを読んでいても、本文より脚注が気になる。これも完璧主義者にはありがちなことだ。

もちろん最終的には脚注も読んだ方が良いのだが、本文がきちんと押さえられていないのに脚注だけ覚えていても仕方がない。

まずは本文の内容をしっかり理解すること。それが先決である。

過去問でいえば、A〜Cランクの問題のうち、最初はAを、次いでBの問題を押さえるようにする。

A,Bランクが曖昧なうちは、Cランクの問題に手を出すべきではない。

つまり細かな枝や葉より、木の幹を重視するということ。

それが核となり武器になるからだ。

立派な建物を完成させても、基礎工事がいい加減だとやがて崩れ落ちる。

その基礎となる部分が、テキストでいえば本文、過去問でいえばA,Bランクの問題となるわけである。

──俯瞰の大切さ

たとえ浅くても、テキスト等を一通り終わらせることが重要である。

完璧主義者がテキストを3分の1で挫折した場合と、とりあえず一周して3分の1しか理解できなかった場合とでは、後者の方がずっとマシだ。

後者はさらに繰り返すことで理解度が増すが、前者はそこから先に進むことすら困難だからである。

そして何より、最後のページまで到達することで全体像が見えてくる。つまり俯瞰できるということだ。

これが大きい。全体を見渡せたことが自信へとつながり、その後の勉強にも拍車がかかる。

モチベーションだって高まる。

途中で投げ出していたら、この自信は絶対に生まれないし、モチベーションなんて論外である。

また全体像が見えたことで、今後の課題も自然と浮かび上がってくる。この先、自分が何をやらなければならないのかが見えてくるのだ。

これこそが全体を俯瞰することの効果だし、メリットである。

そのためには、なるべく早い時期に、テキストなり過去問(一問一答)を一周させてほしい。

それができたら、あとは何度か回転させることで精度も高まり、過去問の正解率が95%以上になれば合格も視野に入ってくるようになる。

──合格への第一歩

そもそも不合格になる人は、その俯瞰ができていない。出口の見えない森の中を彷徨っている状態だ。

テキストや過去問を一周もできていない人が不合格者には多い。

だからどんな教材であれ、一冊仕上げることを強く意識してほしい。

合格者の多くはこれができている。

つまり、完璧に仕上げた教材が必ずといっていいほどあるのだ。

そのためには、まずは一冊の教材を最後のページまで終わらせること。浅くても良いので終わらせる。

そこがスタートラインとなり、合格への第一歩になるのだから。

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初学&独学者の勉強法(2022)

──テキストの使い分け

市販の宅建テキストには、情報量の多いものと少ないものがある。

情報量の多いテキストは、主に調べるときに重宝し、情報量の少ないテキストは通読するのに向いている。

法律の初学者が、最初から情報量の多いテキストに手を出しても、途中で挫折する可能性が高い。

英単語帳でいえば、最初から見出し語だけではなく、派生語なども同時に覚えていくようなイメージ。

反対に、情報量の少ないテキストはスラスラと読み進むことができるが、過去問で分からない箇所に出くわしたときに載っていないことがある。

英単語帳でいえば、見出し語はあるが、派生語などがない状態。

重要な論点をA〜Cにランク分けした場合、情報量の多いテキストにはA〜Cのほとんどが掲載されており、情報量の少ないテキストには、A,Bランクしか載っていない。

大ざっぱに言えばそういうこと。

どちらのテキストにもメリット、デメリットがあるということだ。

しかしながら、初学者の方がまず最初に手にしてほしいテキストは情報量の少ないタイプのものである。

途中で挫折するリスクが少なく、全体をいち早く俯瞰できるからだ。

ただし、情報量が少ないテキスト一冊だけだと調べるときに不便なので、できればもう一冊、情報量の多いテキストも用意しておく。

散財と思うなかれ!

不合格になるリスクを考慮すれば、その程度の出費は許容すべきである。

情報量の少ないテキストをメイン学習に使い、多いテキストを分からないところを調べるために用いる。

つまり通読用と調べ用。この2冊をうまく使い分けるのだ。

これが初学&独学者が、効率的にテキストの内容をモノにする一番の方法であると私は信じている。

通読用と調べ用の代表的なテキストを挙げておくが、どれを選択するかは皆さんの判断にお任せしたい。

【通読に適したテキスト】

宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト(LEC/東京リーガルマインド)
宅建士 出るとこ集中プログラム(中央経済社)
らくらく宅建塾(宅建学院)

【調べるのに適したテキスト】

出る順宅建士 合格テキスト❶〜❸ (LEC/東京リーガルマインド)
パーフェクト宅建士 基本書(住宅新報出版)
わかって合格る宅建士 基本テキスト(TAC出版)


──一問一答の重要性

先に、情報量の多いテキストにはA〜Cランクの論点が、情報量の少ないテキストには、A,Bランクの重要論点が掲載されていると述べた。

それは過去問も同じで、直近10〜12年分の過去問集にはA〜Cランクまで、分野別のように重要問題をセレクトしてあるものには、主としてA,Bランクの問題が掲載されている。

Cランクの問題をとれれば高得点も期待できるが、合否を決するのは、A,Bランクの問題である。

これらA,Bランクの問題で、いかに取りこぼしを最小限に抑えるか。

いくらCランク問題が解けても、それ以上にA,Bランクの問題を落としていたら合格は見込めない。

逆にいえば、A,Bランクの問題で取りこぼしさえしなければ、合格基準点は超えると考えてよい。

そういう意味でも、A,Bランクの重要テーマや論点はしっかり押さえておく必要があるのだ。

肢単位で見た場合、分野別過去問にもCランクの肢が含まれていることがあるが、一問一答はほぼA,Bランクの肢で構成されている。

ムダがない分、一問一答の方が四択過去問より効率的といえる。

重要な肢のみで成り立っている一問一答は、まさに重要論点の宝庫!

四択過去問の場合は、年度別であろうと分野別であろうと、Cランクの肢は必ず含まれている(その比率は年度別の方がずっと高い)。

だから最初に、初学者が手にする過去問集は一問一答がオススメなのだ。

初学者の方は、最初はCランクの問題は避けた方がよい。

そうしないとA〜Cがごっちゃになり、どれが基礎レベルでどれが発展レベルなのかが把握できなくなる。

A,B,Cのそれぞれのランクが、どれも同じくらいに重要なものだと錯覚してしまう可能性があるのだ。

もう一つ、一問一答には過去問の肢をセレクトしたものとオリジナル問題で成り立っているものがある。

宅建試験の過去問の焼き直し率の高さを考えたら、過去問の肢で構成された一問一答集をオススメしたい。

収録問題数も、あまり数が少なすぎてもダメ、多すぎてもダメ。600〜1000くらいのものを選んでほしい。

以上の条件を満たした一問一答集はいくつかあるが、私が特にオススメしたいものは次の4点である。

どこでも学ぶ宅建士 チャレンジ!重要一問一答(日建学院/建築資料研究社)
わかって合格る宅建士 一問一答セレクト600(TAC出版)
宅建士 合格のトリセツ 頻出一問一答式 過去問題集(LEC/東京リーガルマインド)
パーフェクト宅建士 一問一答 Pocket (住宅新報出版)

次点はユーキャンの一問一答だが、相性が合えば使ってもよいと思う。

テキストと一問一答を同じ出版社の同じシリーズで選ぶとすれば、LECのトリセツが一番かも知れない。

情報量が少なめで通読向きのテキスト&過去問ベースの一問一答という組み合わせで考えれば、トリセツが頭一つ抜けている気がする。

もっとも、テキストと一問一答を必ずしもリンクさせなければいけないわけではないから、そこらへんは臨機応変に対処すればよい。

例えば、『らくらく宅建塾』と『チャレンジ!重要一問一答』の組み合わせや、『出るとこ集中プログラム』と『一問一答セレクト600』の組み合わせもありだと思う。

その代わり、情報量の多い「調べるのに適したテキスト」は、上記3種類の中から選んだ方がよいだろう。

いずれにせよ、通読向きのテキストと一問一答の選択は早めに済ませ、願書を提出する7月頃までに仕上げることが一つの目安となる。

仕上げるとは、一問一答の正答率が95%以上になることだ。

テキストを何回読んだとか、一問一答を何回解いたといった表面的な数字ではなく、正答率という厳格な基準をクリアしなければならない。

もちろん、理解が伴った上での正答率であることは言うまでもない。

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2022年度の合格プラン

──はじめに

4月初めからスタートして、10月の本試験までの大まかな計画(合格プラン)を提示しておきたい。

一応、独学者向けのものだが、資格スクールに通っている人や通信講座を利用されている方にもある程度は参考になるかと思う。

私の勉強法は、2段階のステップ方式である。

まず基本テキストと一問一答を用いた「第一段階」の勉強法、次いでテキストと分野別過去問を用いた「第二段階」の勉強法だ。

第一段階で基礎力を養い、第二段階で実践力を身に付ける。

第二段階では、テキストは主に調べるために用い、分野別過去問集が学習の中心になる。

学習する時期は、第一段階が4~7月まで、第二段階が8~10月の本試験前までである。

願書の提出が7月だから、それまでが第一段階で、提出した後が第二段階と考えてよい。

一問一答と分野別過去問以外にも、予備校のオープン模試を受けたり、9~10月の直前期には市販模試を時間を計って解いたりする。

このプランに年度別過去問は不要。

テキストも重要だが、自分の実力を可視化(見える化)できないので、一問一答の正答率や分野別過去問の正解率を実力の尺度とする。

一問一答にしろ分野別過去問にしろ、95%以上の正答率・正解率をクリアすることが、合格圏に達しているかどうかの目安になる。

使用教材を個別具体的に見ていこう。

──第一段階の推薦教材

昨年までは駿台のテキストと一問一答をオススメしていたが、2022年版の発売が見送られたため、今年は1セットに限定せずに推薦できそうな教材をいくつか挙げておく。

第一段階の教材は、基本テキスト一問一答を、同じ出版社の同じシリーズで統一することとする。

例えばTACの『みんなが欲しかった宅建士』シリーズのように、一問一答がないものについては除外した。

また一問一答については、オリジナル問題ではなく過去問の肢で構成されていることを条件とした。

以下はすべて2022年版であるが、どれか1セットを選んで学習すれば、合格ライン付近には到達できる。

ただし、選ぶのは必ず1セット。欲張って2セットも3セットもやろうとすれば、かえって合格が遠のく。

そのへんは注意していただきたい。

【推薦教材①】

どこでも学ぶ宅建士 基本テキスト(日建学院/建築資料研究社)
どこでも学ぶ宅建士 チャレンジ!重要一問一答(日建学院/建築資料研究社)

基本テキストは、赤と黒の2色刷りのオーソドックスなもので、分野別に3分冊できるタイプだ。
随所に「要点整理」と題したまとめ表が配置されているので頭の中を整理しながら先へ進める(約670ページ)。

一問一答は、基本的なものから標準的なものまで820問ある。問題の上に、それがどんな項目から出題されているのかが分かるように太字で「タイトル」が付されている。

これは次のTACの一問一答にもあるが、LECやユーキャンにはない。タイトルがあることで、何の問題を解いているのか迷子にならずに済む。

【推薦教材②】

わかって合格る宅建士 基本テキスト(TAC出版)
わかって合格る宅建士 一問一答セレクト600(TAC出版)

基本テキストは、オールカラーで情報量が多いのが特徴だ。過去12年分の出題箇所に赤で下線が引いてあり、出題年度も記載されている。分野別の4分冊仕様である。
上記の日建より実践的なテキストだが、情報量が多く、通読にはそれなりに時間がかかる。調べ用としてはかなり重宝する(約700ページ)。

対して一問一答は、600問と数は少ないが、超基本レベルの問題が省かれているため、日建に比べて劣っているというわけではない。
むしろ解説は日建より詳しく、実践的な問題が多い印象だ。初学者は日建の方がオススメかも知れない。

【推薦教材③】

宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト(LEC/東京リーガルマインド)
宅建士 合格のトリセツ 頻出一問一答式 過去問題集(LEC/東京リーガルマインド)

基本テキストは、オールカラーで情報量が絞られているのが特徴だ。図や表が多く、文章量は少ない。
上記TACの情報量を10とすると、日建が8、LECトリセツは5である。
活字が少ないので、本の厚みの割にはサクサク進む。3分冊のセパレートで初学者向け(約550ページ)。

一問一答は、LECには珍しくすべて過去問の肢で成り立っていて、問題数は全部で727問ある。
一番の目玉は、スマホ対応のアプリが付いていることだろう。外出時に本を持参する必要がないのは便利だ。
令和3年度の10月&12月試験の問題と解説が収録してある点も良い。

【推薦教材④】

パーフェクト宅建士 宅建合格塾 完全要点マスター (住宅新報出版)
パーフェクト宅建士 一問一答 Pocket (住宅新報出版)

気を付けてほしいのは、テキストは『パーフェクト宅建士 基本書』ではなく、要点をまとめたタイプの方だ。
赤と黒の2色刷りで、左ページに文章が、右ページにまとめの表がある。
初学者向けではなく、どちらかというとリベンジ組向け。要点マスターという割には、文章がしっかりしていて分かりやすい(約440ページ)。

対して一問一答は、今年から若干問題数を減らして1,000問とし、赤シート対応の2色刷りになった。
加えてコンパクトな新書判サイズとなり、携帯性が増した。各設問に「タイトル」も付されている。

【推薦教材⑤】

宅建士 出るとこ集中プログラム(中央経済社)
宅建士 出るとこ10分ドリル(中央経済社)

これらの教材については、既出のブログ記事を参照してほしい。

宅建士 出るとこ集中プログラム&10分ドリル(2022年版)
https://paparing-takkenshi.com/entry/2022/03/08/221902

この2冊を徹底的に使い倒せば、上記の推薦教材と同じような学習効果が期待できる。
単純に学習時間だけで判断すれば、推薦教材③のトリセツと同じくらいに早く終わる。テキストの情報量もトリセツとほぼ同じ。
短期合格を視野に入れれば、このセットを外すわけにはいかない。

他に、ユーキャンにもテキストと一問一答があるが、テキストの色使いがケバすぎてオススメできない。一問一答はまずまずの出来(800問)。

らくらく宅建塾は、テキストは読みやすくて悪くないが、一問一答の発売が遅く(7月中旬)、数も少ない(430問)。

LECの合格テキスト❶~❸は時間のある人向け。一問一答○✕1000肢は、過去問ではなくオリジナル問題。

あと駿台の速攻テキストと一問一答は、最新の法改正さえ注意すれば使用しても構わないと思う。ただし、一問一答は1,234問と数が多い。

──第二段階の推薦教材

第一段階と違って、第二段階の推薦教材は以前から定番化しており、内容的にも大きな変化はない。

使用する問題集は、年度別ではなく分野別過去問である。

【安定の定番教材】

どこでも宅建士 とらの巻 (LEC/東京リーガルマインド)
出る順宅建士 ウォーク問 過去問題集❶~❸ (LEC/東京リーガルマインド)

とらの巻の最大の特徴は、毎年4月1日に施行される法律に完全対応していることだ。メジャーなテキストでは唯一といってよい(約560ページ)。
赤と黒の2色刷りで、随所にタイトルと同じ「とらの巻」という要点まとめが差し込まれている。
法改正対応なので発売が遅く、5月下旬まで待たなければならない。
巻末に「とらの子」と題した30ページほどの小冊子が付録に付いている。

分野別過去問の最高峰ウォーク問❶~❸は、平成以降の頻出・重要過去問を550題セレクトしてあり、信頼度は折り紙付きである。
右ページに問題、その裏に答と解説というレイアウトに批判的な意見もあるが、うっかり答の番号が見えてしまうようなことがなく、安心して問題と対峙できる点がよい。
私もウォーク問を使ったが、誤って答が見えたことなど一度もなかった。

【その他の分野別過去問】

スッキリとける宅建士 論点別12年 過去問題集 (TAC出版)

論点別(分野別)なのに1冊本である。5冊に分解できる仕様だ。ウォーク問と違って、直近12年分の過去問が、民法改正で成り立たなくなった問題等を除きすべて収められている。
近年の出題傾向を反映している点は、ウォーク問より上かも知れない。
左ページが問題、右ページが答と解説で、収録問題数は約600題。ウォーク問との相性が悪い人向け。

他に、らくらく宅建塾の姉妹品・過去問宅建塾1〜3は、過去問が約650題と十分すぎる数を誇っているが、テキストとの親和性が強く、らくらく信者以外はオススメできない。

分野別過去問の問題数は、最低でも500題以上は欲しいところだ。

どうしても時間が足りない人は、一問一答がしっかり消化できていることを条件に300題でもOKとする。

それ未満だと合格を保証できない。

300題の分野別過去問を選ぶのなら、先に推薦したテキストや一問一答(上記の推薦教材①〜④)と同じシリーズのものをオススメしたい。

市販の分野別過去問は、何故だか分からないが、500題以上より300題程度のものの方が種類が多い。

とはいえ、より合格を確実にしたいのなら、500題以上の分野別過去問を選んでほしいと思う。

──おわりに

問題集に関しては、一問一答や分野別過去問以外に最新の『直前予想模試』も必要となる。

直前予想模試をやるメリットは3つ。

法改正対策に統計問題対策、そして何より、2時間で問題を解き切る感覚を身に付けることだ。

ただ発売が6月以降なので、ここでは詳しく取り上げないが、例年通りならLECを筆頭に、日建、TACあたりがオススメになると思う。

4月から10月の本試験前までの学習プランは概ねこんなところだ。

先にも述べたが、テキストでは実力が測れないので、一問一答の正答率・分野別過去問の正解率が、今の自分の実力を知る尺度となる。

どちらも95%以上の正答率・正解率を目指して頑張って欲しい。

とりわけ一問一答で正答率95%以上をクリアすることが大切である。

一問一答が完璧ならば、次の分野別過去問は初見で80%以上の正解率が見込めるからだ(私は90%だった)。

独学の皆さんは、これらのノルマを達成し、今年の宅建試験で必ずや合格を手にしてもらいたい。

そう信じてやみません。

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トレンド好きが選ぶべき財布がここに。

宅建士 出るとこ集中プログラム&10分ドリル(2022年版)

──宅建士 出るとこシリーズ

昨年に続き、吉野塾の吉野先生から2022年版の教材をご恵贈いただいた。

しかも今年は2冊である。

レターパックの中に、一冊ずつ透明なビニール袋に入れて丁寧に梱包され、我が家に届けられた。

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実は前もってDMで、近いうちにご著書を郵送していただけるとの連絡を承っていたが、2冊とは思っていなかったので少々驚いた。

そのうちの一冊は『宅建士 出るとこ集中プログラム』の改訂版、もう一冊は『宅建士 出るとこ10分ドリル』という新刊本である。

ちなみに昨年3月にご恵贈いただいたのは、『宅建士 出るとこ集中プログラム』の旧版(2021年版)。

表紙をめくると、吉野先生の直筆のメッセージとサインが記されており、身が引き締まる思いだった。

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吉野先生には感謝申し上げたい。

ここから先は、ご恵贈いただいた教材について、それぞれ一冊ずつ私なりに解説していきたいと思う。

──集中プログラムとは?

数ある宅建テキストの中で、要点まとめ系を除けば、ページ数が少なく情報量も絞られているのが特徴だ。

通常の宅建テキストが500〜700ページほどなのに対し、この『宅建士 出るとこ集中プログラム』は、わずか340ページ弱しかない。

LECの『とらの巻』(約500ページ)や『らくらく宅建塾』(約530ページ)よりもページ数が抑えられている。

それでも合格ギリギリの情報量というわけではなく、過去6年間のデータでは、すべての年で40点以上が狙えるだけの情報量があるという。

私は過去のブログ記事で、テキストには試験に出ないムダな記述が多いと述べたことがあるが、このテキストは、そういう意味でムダな記述がほとんどないものと思われる。

かといって、要点まとめのように所狭しと活字がぎゅうぎゅうに敷き詰められているわけではない。

箇条書きのような文でもなく、ちゃんと読みやすい文章でまとめられている点は特筆すべきであろう。

図や表も随所で使われており、理解の助けになっている。

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権利関係から始まり、宅建業法→法令上の制限→税金・価格評定→5問免除の順に配置されている。

各セクションの終わりに、厳選超重要過去問と称して「○✕一問一答」が置かれており、そのセクションの内容をきちんと理解しているかどうかをチェックできる仕様だ。

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○✕一問一答は、私が数えた限りでは全部で264問もあり、予想していた数より多かった。

ページ数が絞られているため調べ用には適さないが、通読用としては最適で、市販のテキストとしてはこれ以上のものは中々ないだろう。

──10分ドリルとは?

今年から集中プログラムの姉妹教材として、『宅建士 出るとこ10分ドリル』がラインナップに加わった。

総ページ数は230ページ強で、最後の4ページは、4人の吉野塾生による合格体験記で締められている。

1テーマを10分で仕上げられる人はそうそういないだろうが、コンセプトとしては面白い試みだと思う。

この教材は、各テーマが

ドリル①空欄を埋めなさい
ドリル②間違いを直しなさい
ドリル③過去問にチャレンジ!

の3種類のドリルで構成されているのが特徴である。

特に、ドリル①空欄を埋めなさいでは、キーセンテンスとなる条文が穴埋め問題になっており、その穴埋めを答えさせることで知識の定着を促す狙いがあるものと思われる。

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これとよく似た「改正民法の条文穴埋め&一問一答」を私も以前に作っていたので、その効果が絶大なことは身をもって実感している。

次にドリル②間違いを直しなさいでは、どこが間違いなのかを自分自身で考えることにより、頭に定着しやすくする狙いがあるのだろう。

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要するに「間違いさがし」の一種だが、これも市販の教材では滅多にお目にかかれないものだ。

そして、ドリル③過去問にチャレンジ!で、ようやく通常の四択過去問が登場する。とはいっても三択の問題も中には含まれているが、、

10分ドリルを総括すると、ドリル①が最も難しく、初学者はそれなりに手こずるに違いない。

逆にドリル①がマスターできれば、②と③は想像以上に早く終わる。

初学者の方々は、まずはドリル①を仕上げることに力を注いでほしい。

そしてこの10分ドリルを、上記の集中プログラムと共にマスターできれば、実力は飛躍的に高まり、合格が現実味を帯びてくるだろう。



宅建受験生への12のメッセージ(2022)

昨年、Twitterでつぶやいたものを集めて5つのブログ記事にまとめた。

宅建受験生へのメッセージが3記事、雑多なツイートが2記事だ。

タイトルこそ異なるが、宅建試験に関するつぶやきが約9割である。

その最後のつぶやきから4ヶ月以上が経過し、Twitterでのつぶやきもそこそこ集まってきた。

今回、昨年の12月試験より後につぶやいたツイートの中から12のつぶやきを抜き出し、記事にしてみた。

すべてが今年の宅建受験生に向けたメッセージであり、たとえ一つでも心に留めていただければ、という思いからブログ記事にしたものである。


【その一】

宅建試験の場合、4つの肢すべてを知らなくても、知ってる肢が2つか3つあれば正解肢を導き出せます。
4択のうち、2つにまで絞れるんですがそこから先が、、
そういう人は、知ってる肢が1つの場合がほとんどで、多くても2つです。
一問一答をしっかり極め、何とか知ってる肢を3つ以上にしましょう👍

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1475804321472466947?t=Am0n-b5718gcSTLmchGZLQ&s=19

【そのニ】

四択過去問では、それ自体が重要な問題だとしても、肢単位で見ると重要とはいえないものが含まれていたりします。
その点、一問一答(過去問ベースのもの)は重要な肢ばかりがセレクトされているので無駄がありません。
そういう意味でも、初学者の方こそ一問一答をしっかり固めるべきでしょう👍

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1478246509359800322?t=CLmNQrnDJ9n4P1bWesmf3g&s=19

【その三】

周辺知識=細かい知識のことではありません。どのテキストにも載っているような基本的な知識のことです。
たまたま過去問でこれまで問われたことがなかっただけ。
周辺知識=難易度の高い細かな知識だと思いがちですが、テキストで基本的な知識さえ押さえれば、自然と過去問のスキマも埋まります📕

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1482531105312243713?t=XAUwaLti6BIX3HZwKEPGfQ&s=19

【その四】

宅建に合格して宅建士になれば、仕事が見つかる、仕事に活かせる、収入が増えるなどのメリットがあります。
それだけではありません。
大袈裟に思えるかも知れませんが、見える景色が変わってくるんです。
今年、宅建試験に挑まれる皆さんは、それがどんな景色なのかを合格して体感してみてください🌈

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1485129462178250753?t=g91KtoFqADWwy9ynEao06A&s=19

【その五】

宅建の過去問が、A基礎レベル・B標準レベル・C難問レベルに分かれている場合、正解率を

A=80%
B=80%
C=80%

とするより、

A=100%
B=100%
C=0%

とした方がはるかに合格しやすいです!
難問は後回しでよいので、まずは基礎・標準レベルのマスターに力を注ぎましょう👍

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1486649847973552129?t=BoXogQYHMUmKWq5UbDjPfQ&s=19

【その六】

私が最初に一問一答をオススメするのは、一つ一つの肢を丁寧に分析する癖を身に付けてほしいからです。
四択問題から入ると、どうしても消去法に頼って解くことが多くなります。
消去法では本当の実力は身に付きません。
一問一答から入れば、その後の四択問題でも各肢を分析する癖は残るからです。

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1489611558548545541?t=Zq5UKskLmI0_lnuhhB8Ntg&s=19

【その七】

過去問だけでは合格できないから過去問は必要ない!!

こういう思考回路の人は資格試験には向いてません。
仮に合格ラインが70%の試験で、過去問の焼き直し率が50%だとしたら、残り20%の対策を立てれば良いだけのこと。
もし過去問をやらなければ、最初の50%はどう埋め合わせするのでしょうか??

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1490988959576780803?t=DcL72KskEglirXdRQtbnHA&s=19

【その八】

①過去問の正解率が9割あったのに合格できなかった
②年度別過去問で40点に届いていたのに不合格だった
→だから宅建は過去問だけでは受からない、というツイートを昨年目撃しました。

過去問での安全圏は、正解率95%以上です!
①は90%で、②は80%しか正解してません。
単なる努力不足かと、、

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1491028727979200514?t=1BsCcbjbW0Bg9qZaVvA5AQ&s=19

【その九】

過去問の進捗状況は、とりあえず正解率が目安となります。80%→90%→95%という具合に、、
ではテキストの進捗状況は??
そう、分からないんです。数値で表すことができません!
だから過去問でテキストの進捗状況を計るんです。
テキストだけに専念するのは非効率的だし、危険なんですよ⚠️

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1494643592169951234?t=BW1bSSyNSODavQPNRJxS-g&s=19

【その十】

テキストを隅々まで覚えれば合格できる!

果たしてそうでしょうか??

記憶するには、ある程度の刺激が欠かせません。
過去問を解くときに、脳は刺激を受けます。そして思考することで記憶が定着します。
ただ漠然とテキストを読んでいるだけでは、この刺激が弱いんですよ。圧倒的に、、

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1494830133680951297?t=m3uVaAWVTxcJduPAau637w&s=19

【その十一】

テキストをじっくりと読み込み、内容を理解・記憶し、それから過去問演習に入る、、
確かにこの方法は理想です。
しかし時間がかかりすぎるため、忙しい現代人には少々酷です。
限られた時間内で合格を目指すには、過去問を主軸とし、そこから必要な知識を徐々に肉付けしていった方が良いですよ👍

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1496330122395537408?t=OdnGTu6RtV-jRm2LUzGHuw&s=19

【その十二】

やる気になるのを待っているだけでは、いつまで経っても勉強が軌道に乗りません。
とりあえず机に向かいテキストを開く!過去問を解く!!
勉強はやる気になってから始めるものではなく、やり始めてしばらくしてから、ようやくやる気が出てくるものです🔥
その順序を履き違えないようにしてください⚠️

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1499231322380058624?t=fZqEB6PEqLRDm7B-4jyYow&s=19

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宅建士 2冊のまんが本(2022年版)

──まんが本から入ることの意義

これから宅建の勉強を始めようとする初学者の方々が、いきなり活字の分厚いテキストから入ろうとすると途中で挫折する可能性が高い。

予備校などでカリキュラムに沿って授業が進んでいくのならまだしも、独学者には少々荷が重いだろう。

そんな初学者かつ独学者の方々には、宅建の「まんが本」から入ることをオススメしたい。

まんが本といっても、基礎の基礎くらいの情報量が含まれているため侮ってはならない。

一冊のまんが本を隅々まで仕上げれば、宅建の本試験でも半分くらいは得点できるからだ。

もちろん、まんが本だけで合格などできないが、一番土台となる部分つまり知識の核ができる。

これが案外大きい。

知識の核さえできれば、後はそこにさらなる知識を少しずつ肉付けしていくだけだ。

その肉付け作業はそれほど苦痛ではない。苦痛どころか、人によってはそれが楽しみに変わるかも知れない。

この核がないと、この先の学習にも何らかの影響が及ぶはず。

砂上の楼閣のように、砂の上の建築物が突然崩れ落ちる可能性だってある。

初学者が最初から分厚いテキストを読んでいくと、どれが基礎で、どれが発展なのかを把握できない。

重要度Cのものを、重要度Aのものと同じ視点で捉えてしまう。

その結果、頭の中がごっちゃになり、重要なものと、それほど重要でないものとの区別が付かなくなる。

学習の鉄則は、まず最重要なものを押さえ、次いで重要なものというふうに順序立てて学んでいくことだ。

それが最初からごっちゃになっていたのでは、いつまで経っても基礎を固めることができない。

勉強慣れしている人ならまだしも、初学者が自らの選択で重要度の高いものを選ぶのは至難の業だと思う。

だが、まんが本から入れば、自然と重要度Aから押さえることになる。

その後に通常のテキストに移ったとしても、すでに何が重要度の高いものかが判っているため、スムーズに読み進められるし理解もしやすい。

だからこそ、初学者の方がまんが本から入るのには意義があるのだ。

──オススメのまんが本は?

宅建のまんが本は、Amazonを見る限り6〜7冊ほど発売されている。

それらの中で、私が特にオススメしたいのは以下に掲げる2冊である。

これだけ!まんが宅建士(2022年版/日建学院/建築資料研究社)

これは私が毎年オススメしているので、ご存知の方もいるかと思う。

日建学院から出ているまんが本で、取っ付きやすさではナンバー1だろう。

文字通りまんががメインで、活字は最小限に抑えられている。

とはいえ、要所要所でまとめの図や表が付されているため、基礎の基礎レベルの情報量は備わっている。

何よりまんががメインなので、どんどん先に進むことができ、途中で挫折するリスクは少ない。

宅建みやざき塾の宮嵜先生がSHINYA先生という名のオカマキャラで、時々登場してくる点も挙げておく。

宅建業法→法令・税その他→権利関係の順に配置されているため、そこだけが私的には少し残念だ。

というのも、最初に権利関係を置いた方が効率的だと思うからである。

もっともPart3の権利関係から読み始めれば別に問題ないのだが、、

マンガ宅建塾(2022年版/宅建学院)

次の宅建学院の本は、ちゃんと権利関係から始まっている。

権利関係→宅建業法→法令上の制限→その他の分野となっている。

各分野の順序は申し分ない。

日建と異なるところは、4コマ漫画と活字で構成されている点だ。

見開き2ページが4コマ漫画と活字で、その比率は、3対1のページもあれば、2対2のページもある。

総じて日建より活字が多い分、情報量もやや多い。

個人的には、こちらの方が情報がばらけずに頭に入ってくる感じだ。

あとは好みの問題だろう。

総ページ数は、日建が約350ページで、宅建学院が約260ページである。

どちらを選んでも、基礎の基礎つまり核を作り上げるのに最適といえる。

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令和3年度 12月試験の合格発表

──合格発表の概要

令和4年2月9日(水)、令和3年度の宅建12月試験の合格発表があった。

合格ライン=34問以上
合格率=15.6%

https://www.jutaku-s.com/news/id/0000029384?s=09
(住宅新報webより)

10月試験と比べたら、合格者数と受験率がかなり少なくなっている。

合格ラインは10月試験と同じ34点だが、合格率は2.3%ほど下がり、10月試験と12月試験を合わせた合格率は17.7%だった。

あと問44に誤植があったため、2と3の2つの選択肢が正解となった。

なお、合格者の受験番号は、以下のホームページから見ることができる。

https://www.retio.or.jp/exam/pass/todoufukensentaku.html
(不動産適正取引推進機構より)

合格された皆さん、おめでとうございました!!

──これらの結果を受けて

令和2年度の宅建試験と比べると、問題が難化したこともあり、合格ラインがかなり下がった(38or36→34)。

このこともあってか、宅建試験は過去問だけでは対応できない、といった声を目にすることが多かった。

確かに、過去問だけで45点以上の高得点を叩き出すことは難しい。

しかし合格ラインに乗せるだけなら、今でも過去問だけで可能だろう。実際、令和3年度の宅建試験を過去問だけで乗り切った人も多い。

同じ過去問をやっているのに、どうして合否が分かれるのか?

その疑問の大部分は、習得した過去問の正解率で説明できる。

私が主張する合格に必要な過去問の正解率は95%以上である。合格者の大半は、これをクリアしている。

80%でも90%でもなく、95%以上!

中には80%や90%の正解率で合格してしまう強者もいるが、それは決して多くはなく、80%で1〜2割、90%で5割といったところ。

5割は安全圏ではない。安全圏といえるのは正解率95%以上である。

95%以上が合格ゾーン®
https://paparing-takkenshi.com/entry/2020/02/14/202428

95%理論と並んで、学習の順序も大切である。

テキストを読んだ後に、いきなり四択過去問から始めると、どうしても消去法を使って解くことが多くなる。

消去法も受験テクニックの一つだが、学習初期の段階でこれを用いたところで大して実力は付かない。

テキストを別にすれば、最初は一問一答から入ることをオススメする。

一問一答から始めれば、一つ一つの肢を精緻に分析するクセが身に付く。消去法ではなく、一つ一つの肢に正面から対峙できるようになる。

これが最大のメリットだ。

また四択過去問だと、何度も回しているうちに正解番号を覚えてしまう。

その点一問一答は、○✕形式だから記憶に残りにくい。これもメリットの一つである。

そして一問一答をマスターできたら、次に四択過去問に移る。

私は分野別のものをオススメしているが、一問一答がきちんとモノにできていれば年度別でも構わない。

一問一答で養った肢の分析力が、四択過去問に活きてくる。

もちろん最終的には消去法を使うこともあるが、肢の一つ一つを大切に見ていくクセが身に付いているため、肢を飛ばさなくなるのだ。

一問一答から四択過去問へと移る勉強法・学習の順序を、私は「勝利の方程式」と呼んでいる。

勝利の方程式とは?®️
https://paparing-takkenshi.com/entry/2020/02/11/011433

一問一答→四択過去問の順序で学習していき、それぞれの正解率が95%以上ならば自ずと結果は付いてくる。

これこそが、初学者(独学者)が最短ルートで合格を勝ち取るためのベストな方法だと私は確信している。

【一問一答の推薦教材】

【四択過去問の推薦教材】

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令和3年度 宅建合格発表(10月試験)

──合格予想点を分析する

今年も大手の予備校や講師陣が、宅建の10月試験の合格予想点を事前に公表していた。

次に掲げるのは、宅建速報.comというサイトの予想合格ラインである(上から2番目)。

https://takken-sokuhou.com/#goukakuten

昨年と比べたらバラツキは少なく、概ね34~36点の間に収まっていた。

予想点の算出の仕方は、予備校や講師陣によって多少の差はあると思うが、前年と比べて難易度が上がったか下がったかを主な拠り所にしている気がする。

そうして算出した中央値が35点で、実際、これを本命としている予備校や講師陣が多かった(次点は36点)。

35点といえば、今から2年前、令和元年度の合格ラインと同じである。

私は自身のブログやTwitterを令和元年からスタートさせたので、この年のことは試験の難易度を含めて比較的よく覚えている。

今年の中央値が35点ならば、昨年より一昨年のデータと比較した方が良いのでは?という思いが私の中でくすぶっていた。

しかし私はプロの講師ではないため、そういう各予備校が算出している個々の問題の正解率等を分析したデータが手元にない。

加えて私は、昨年の10月試験と12月試験の予想合格ラインを外していたので、今年の見解を口にするのに二の足を踏んでいた(共に37点と予想)。

だが私は、令和元年の本試験と今年の10月試験とでは、明らかに今年の本試験問題の方が難しいと感じていたため、合格発表の少し前に次のようなツイートをした。

今から2年前、令和元年度の宅建試験の合格基準点は35点でした。
各予備校や講師陣の予想では36点が一番多かったですが、下振れしました。
そして今年は、35点予想が一番多く、次いで36点となっています。
令和元年度より、今年の10月試験の方が明らかに難易度が上だと感じているのは私だけでしょうか?

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1464847260265566209?t=vIZxoxyRGtmEGGxEVTxDnA&s=09

昨年同様、5問免除者や優秀な受験生が10月試験に集まっているのは否めないし、総体的に受験生レベルが2年前より上がっている可能性も否定できない。

それらを差し引いても、今年の方が平均点が下がるのではないかと考えた。つまり、34点の可能性があるということだ。

──フライング発表

毎年恒例のことだが、宅建試験の合格発表の日、日付が変わった深夜0時過ぎに、TwitterなどのSNS上で合格ラインと合格率がフライング発表される。

12月1日の午前0時過ぎに、日刊不動産経済通信がTwitterに上げた記事である。

不動産適正取引推進機構は、10月17日に実施した21年度宅地建物取引士の資格試験の結果を発表しました。全国238会場で20万9749人が受験し、3万7579人が合格しました。合格率は17・9%。合否判定は50問中34問以上の正解で合格(登録講習修了者は、45問中29問以上の正解で合格)です。

https://twitter.com/fdk_tsushin/status/1465697124981428242?t=CljmoZMcdb5TYVWkuM0nDA&s=09

やはり合格ラインは34点以上。合格率は、近年では最高レベルの17.9%だった。

合格率が高かったことを考慮すれば、あと少しで35点だった可能性もあり、34点と35点の二点予想とした吉野塾や宅建ゼミナールもほぼ適中だったといえる。

ひかる人財プロジェクトは、終始34点を主張していて、こちらは完全適中だった。

いつもなら住宅新報社がフライング発表するのだが、今回は違ったようだ。住宅新報社は、明朝6時過ぎに発表していた。

──そして正式な合格発表へ

住宅新報社のWebサイト上に公表された記事は次の通りである。

不動産適正取引推進機構は12月1日、21年度の宅地建物取引士資格試験(10月実施分)の実施結果概要を発表した。
 それによると、合格者は3万7579人(男性2万3875人、女性1万3704人)で、合格率は17.9%だった。登録講習修了者の合格率は21.3%。合否判定は、34問以上正解(登録講習修了者は45問中29問以上)を基準とした。
 今年度の宅建試験(10月実施分)は10月17日に行われ、受験者は20万9749人(男性13万8038人、女性7万1711人)だった。
 なお、昨年度同様、今年度も試験場の密を避けるため、12月19日にも同試験は行われる。住宅新報では、1月4日号で再現問題と解説を掲載する予定だ。

https://www.jutaku-s.com/news/id/0000029157?s=09

令和2年度の正式な合格発表は、12月1日(水)の午前9時30分からだ。

すでに午前0時過ぎに合格点が発表されているとはいえ、マークミスの可能性もゼロではない。それをここで再確認するのである。

合格者の受験番号は、次のところから各都道府県ごとに確認することができる。

https://www.retio.or.jp/exam/pass/todoufukensentaku.html

10月試験はこれで終わったことになる。合格された皆さんには、心から「おめでとう」と言いたいし、敬意を表したい。

コロナ禍での勉強と試験は、さぞかし大変だったと思う。モチベーションの維持も難しかったに違いない。

それでも強い意志を持って、日々頑張ってきたからこその合格である。

合格は一生有効だ。その後は、宅建登録実務講習を受けて宅建士になるもよし、はたまた別の資格試験にチャレンジするのもよし。

宅建に合格したことによって、無限の可能性が拡がる。人生が変わるかも知れない。

宅建試験が、法律系の国家試験の「登竜門」といわれる所以だ。

まだ12月19日(日)に、2度目の宅建試験が控えているので手放しには喜べないが、10月試験で合格した方々は、それぞれ自分が信じる道を突き進んでいってほしい。

残念ながら、合格できなかった方々は、来年リベンジを目指すかどうかを早い段階で決めた方がいい。

今年30~33点だった人たちは、あと少しで合格なので、是非とも来年リベンジを果たしてほしいと私は思っている。

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95%理論~負のカラクリ®

──はじめに

私はこれまで自身のブログ記事の中で、宅建試験に合格するためには、一問一答や四択の過去問集の正解率を最低でも95%以上にするように主張してきた。

これは幸いにも数多くの受験生に支持され、DM等で、合格された方々からの嬉しいメッセージもたくさんいただいた。

反対に少数ではあるが、95%の正解率を達成したにもかかわらず合格できなかった受験生も何人かいた。

そういう場合、合格点まであと1点か2点足りなかったケースがほとんどだが、中には30点に届かなかった人もいる。

1点か2点足りなかったケースでは、詰めの甘さが主な原因かと思われるが、30点に満たなかったケースだけは解せない。

過去問の正解率が95%あるのに、本試験が20点台なんてあり得ないと思ったからだ。

本当に95%に届いていたのだろうか?

そう疑ってはみたものの、その受験生から送られてきたDMの文面をみる限り、とても嘘をついているようには思えない。

いろいろと原因を考えてみたが、明確な答は未だに出てこない。

ここから先は、僅かに合格点に届かなかった人を含め、原因として思い浮かんだこと、私なりに考えたことをいくつか洗い出してみることにした。

──考えられる原因を探る

【その一】

一番考えられるのは、その設問の答の解説をよく読まず、一問一答ならば◯✕を、四択過去問ならば正解番号を言い当てることに終始してしまうことだ。

各設問の内容を理解しなければならないのに、内容よりもスピード重視と言わんばかりに、◯✕ないし正解番号を言い当てることに価値を見出だしてしまう。

いや解説には目を通したのかも知れないが、内容が頭に入っていないか、その後にすっぽりと抜け落ちてしまったケース。

そんなやっつけ仕事のような状態で95%という数字だけをクリアできても、本当の意味で力になっているとは言い難い。

【その二】

いくら過去問の正解率が95%に達していても、本試験まで何ヵ月も過去問に触れない時期があったら元も子もない。

早い時期に95%をクリアすることが悪いわけではないが、メンテナンスをせずにほったらかしにしていたら記憶も薄れてしまう。

例えば7月の願書提出時に正解率が95%だったとして、その後、本試験までテキスト&予想模試のみで一切過去問に触れてこなかったとしたらどうなるか?

こんなケースにまで、本試験後に「過去問の正解率は95%だった」と主張するにはさすがに無理があるだろう。

少なくとも本試験の2週間前の時点で、過去問の正解率95%以上は確保しておいてほしい。

2週間が一つの目安となる。2週間を超えたら記憶の維持が難しくなるからだ。

【その三】

過去にブログにも取り上げたことがあるが、Tripsという宅建アプリがある。

https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.trips.shikakutakken

そこでは問題が5問で一区切りとなり、5問正解だと満点がカウントされ記録に残る。

初めは2問か3問しか正解していなくても、何度か繰り返せばすぐに5問正解となり、気分を良くして次の5問に移る。

こんな調子で最後まで続けていけば、最終的には5問セットの問題すべてが正解となり、正解率も100%として記録される。

だが、この記録をもって過去問の正解率95%以上達成、とはならない。

そんな小刻みに問題を解いていけば、95%なんて誰でも達成できるからだ。

その状態から、再度全問を一回だけ通し、それで正解率が95%以上ならば問題ない。

小さな単位での正解率は、全体の正解率とは異なる。初めから終わりまで、一気に通しての正解率ならば本物だといえる。

この理屈は紙媒体にも当てはまる。

例えば権利関係の分野別は、通常20項目前後に分かれているものだが、それらの小項目での正解率が各々95%に達していたとしても、全体を通した場合とは違う。

小項目で95%だったとしても、全体を最初から解き直してみたら正解率は80%を下回っていたなんてことはざらである。

私が主張する95%以上とは、小分けした正解率ではなく、最初の問題から最後の問題までを一気に解いた場合の正解率である。

一問一答ならば1冊丸ごと最初から最後まで、ウォーク問のような3分冊の分野別過去問ならば、それぞれの分野を一気に通す。

その結果として正解率が95%以上に届いていれば、95%をクリアしていたと言える。

──おわりに

一問一答や四択過去問の正解率が95%に達していたにもかかわらず、合格点に届かなかった人は、これらの例のどれかにあてはまるのではないだろうか?

95%というのは数字上の目標であり目安であって、絶対的な基準ではない。

内容が伴ってなければ意味をなさないし、間が開きすぎていても、本試験から離れすぎていてもダメである。

答の◯✕や、正解番号を言い当てるだけで力になるはずがない。そんなやり方で100%の正解率を叩き出しても空虚なだけだ。

問題を解いたら、答を覚えるのではなく、しっかり解説を読んで理解する。各肢の論点を、理解を前提に頭に叩き込むのだ。

そこまでやれて、ようやくその設問をモノにしたといえる。

95%以上の正解率というのは、単に数字だけではなく、内容を伴ってこその数値である。

その両方が満たされたとき、初めて自身の血肉となり、合格を勝ち取る武器となるのだ。

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雑多なツイートから9選

令和3年度の宅建の10月試験の前後にツイートしたものの内、これはブログに残した方がいいと思ったものをセレクトしてみた。

タイトルこそ「雑多なツイートから9選」だが、既出の「宅建受験生へのメッセージ」シリーズ3部作との差異はない。

これまで通り、たとえ一つでも心に留めていただけるものがあれば幸いである。


【No.1】

3週間後の今頃は、予備校等の解答速報も出揃い、自己採点結果もほぼ判明していることでしょう。
3週間あれば、結構たくさんのことができるものです。
半ば諦めかけている人も、がむしゃらに勉強すれば、この3週間で合格レベルにまで到達するかも知れません。
ラストスパート頑張ってください🔥

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1442080924141645826?t=mntP9Iouo9y_GweulQDUjw&s=09


【No.2】

宅建の3大分野が、どれも可もなし不可もなしといった人は多いと思います。
例えば模試を受けて、権利8点、法令5点、業法14点だった人、、
直前期の今、全分野の底上げを図ろうとする優等生的な考え方は危険です。
業法に特化し、業法の点数を伸ばすことを最優先に考えてください📈

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1445242478030778372?t=NQzBg_3MbYzJN5qgpRK0VA&s=09


【No.3】

毎年、約2割もの人が、受験料を支払って申込みをしたにもかかわらず受験を断念します。
様々な理由があるにせよ、もったいないことです。
コロナ禍で大変な中、明日の本試験に臨もうとする皆さんは、合否に関係なく素晴らしいと思います。
その前向きな姿勢が、今後の人生にも必ず活きてくるはずです✨

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1449348371039211521?t=D5C40PH-3k9DFtQgPjXcNg&s=09


【No.4】

これは経験談ですが、午後1時から2時間集中すると尋常じゃないほど疲れます。
でもそれは何かをやり遂げた心地よい疲れです。
この疲れは、本気で合格をつかみ取りにいった人にだけ訪れます。
大丈夫。どんなに疲れても、帰路につく体力は残っていますから。
全力で試験問題と対峙してください📝

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1449560058648358916?t=GWg1_BTOp1TnCERhb1H0Kw&s=09


【No.5】

「過去問だけでは合格できない」

宅建の本試験後に、毎年のように合格ラインに届いていない人の口から発せられる言葉です。
だが果たしてそうでしょうか?
45点以上の高得点は無理でも、通常の合格ラインなら、過去問だけでも十分に届くはずです。
要は過去問を極めたか、極めてないかの違いです。

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1450446743179444233?t=_TGGgWa98bty-1YqIE_jXQ&s=09


【No.6】

ヒラリー・ハーン(奏者)のシベリウスのヴァイオリン協奏曲です。
フィンランドのほの暗く、凛とした空気感を味わうことができます。
名曲の名演奏をご堪能ください🎵

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1451522213547425794?t=og6Cznf1j84HZkctoxQPhw&s=09


【No.7】

過去問の点数=本試験の点数とはなりません。本試験問題は、過去問よりずっと難しいからです。
過去問の点数-8点くらいが本試験の点数だとお考えください。
本試験が例年通りの難易度の場合、過去問が48点ならば本試験は40点。
過去問が43点ならば本試験は35点といったところです。

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1452261105842020352?t=SU-lWWy67Eo4ysXARe9kQA&s=09


【No.8】

10~12年分の過去問を8割程度の正解率で切り上げ、予想模試などに移ろうとする人が多すぎます。
そんな中途半端な正解率で模試に移ったところで、ほぼほぼ意味はないです。
宅建に合格するのに必要な過去問の正解率は95%以上!
それをクリアしないまま次に移っても、実力の向上は期待できません。

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1452588707035312132?t=vPHejPZvR3piRewfm_b8jQ&s=09


【No.9】

過去問を

①9割も正解できるようになった。
②まだ9割しか正解できていない。

宅建に合格する人のマインドは、圧倒的に②番です。
彼らの目標とするところは10割で、極力それに近付けようとします。
対して①番のマインドの人は、端から10割など考えてなく、9割あれば合格できるものと信じています。

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1454006164736253953?t=e1WoliDNslH9w1BgCDuBRQ&s=09

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