──偏差値60?
単純に合格率だけで判断すると、宅建試験の偏差値は「60」前後になる。国家資格のみで偏差値を出したサイトでも「57」である。
https://shikaku-fan.net/national_qualification_rank.php
よくインターネットの掲示板に、宅建試験を揶揄して「偏差値50」だとか「普通自動車免許と同レベル」などの書き込みがあったりするが、一切無視してよい。
偏差値50だと、合格率も50%程度にならなければならないはずだが、直近20年(2003~2022年)の合格率の平均は「16.42%」である。
また自動車運転免許の偏差値は、上記URLまたは後述する「国家資格の偏差値ランキング」では35となっている。
偏差値と上位パーセンテージを、5つ刻みで表記すると次のようになる。
【偏差値】 【上位何%か?】
75 ..0.62%
70 ..2.28%
65 ..6.68%
60 15.87%
55 30.85%
50 50.00%
宅建試験の合格率が平均16.42%だから、宅建試験の偏差値が「60」というのも、あながち間違いではない。
ちなみに偏差値59だと18.41%となり、ここ20年の合格率(15.2~17.9%)の枠外になってしまう。
──国家資格の偏差値ランキング
ある程度、知名度のある国家資格の偏差値と資格名+標準勉強時間〔hで表示〕の一部を以下に列挙しておく。
標準勉強時間はあくまでも目安で、それを達成したからといって必ずしも合格できるとは限らない。
また管理業務主任者は合格率の高さから偏差値を宅建士と同等とし、2021年度から国家資格に格上げとなった賃貸不動産経営管理士は、難化傾向もあって偏差値は52に上方修正した。
あと予備試験については、一部で司法試験より難しいという意見も散見されたため同順位に組み入れた。
【主な国家資格ランキング】
77 司法試験(予備試験) 8000~15000h以上
77 公認会計士 4000~7000h
76 司法書士 3000~5000h
75 税理士 3000~4000h
75 弁理士
74 医師
74 不動産鑑定士 2000~3000h
71 ITストラテジスト(ST)
70 システム監査技術者(AU)
70 技術士(補60)
67 中小企業診断士 1500h
67 獣医師
66 一級建築士 1200〜1500h
65 社会保険労務士 1200h
65 応用情報技術者(AP)
65 海事代理士
65 通訳案内士
64 土地家屋調査士 1200h
64 気象予報士
63 電気主任技術者 第2種(1種67、3種58)
63 歯科医師
62 薬剤師
62 マンション管理士 1000h
62 行政書士 1000h
59 通関士
59 測量士(補47)
58 FP技能士 1級 600h
58 保育士
57 社会福祉士
57 管理業務主任者 400h
57 宅地建物取引士 400h
56 二級建築士
53 貸金業務取扱主任者 250h
53 自動車整備士 1級(2級47)
52 賃貸不動産経営管理士 250h
51 ボイラー技士 1級(2級47)
50 精神保健福祉士
49 基本情報技術者(FE)
48 危険物取扱者 乙種(甲種55、丙種43)
48 FP技能士 2級 200h
48 運行管理者
45 介護福祉士
45 高等学校卒業程度認定試験
45 ITパスポート試験 120h
44 歯科衛生士
42 理容師
42 美容師
42 調理師
41 作業療法士
41 看護師
37 FP技能士 3級 100h
35 自動車運転免許
さすがに上位の難関資格と比べると幾分見劣りがするが、それでも宅建士はれっきとした士業なので誇りを持って良い。
公的&民間資格を除いた国家資格だけの偏差値でも「57」あるのは嬉しい限りだ。
なお、宅建と関連性のある資格や、宅建合格者が今後狙う可能性のある資格は青文字にした。
──公的&民間資格の偏差値
最後に、公的&民間資格の偏差値なども少し掲げておく。ご参考までに。
67 日商簿記 1級 1200h
54 日商簿記 2級 250h
45 日商簿記 3級 100h
69 実用英語技能検定 1級
55 実用英語技能検定 2級
69 実用数学技能検定 1級
56 実用数学技能検定 2級
69 日本漢字能力検定 1級
55 日本漢字能力検定 2級