宅建・史上初の小学生合格者の父による宅建合格ブログ

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契約不適合責任【権利】

──契約不適合責任とは?

売主と買主との間で売買契約が成立した。売主は目的物を買主に引き渡したが、その目的物は、種類品質数量権利に関して、契約の内容に適合していなかった。

そういう場合に、買主は売主に対して、どんな主張ができるのか。売主はどんな責任を負わなければならないのか。

こういったことを定めたものが「契約不適合責任」であり、売主の担保責任ともいう。旧民法では、瑕疵担保責任と呼ばれていた。

──買主が主張できること

引き渡された目的物が、種類、品質、数量、権利(地上権や地役権、賃借権など)に関して、契約の内容に適合していない場合、買主は売主に次のことが主張できる。

【追完請求権】

①目的物の修補、代替物又は不足分の引き渡しによる履行の追完を請求できる。ただし、買主に不相当な負担を課すものでなければ、売主は、買主が請求した方法と異なった方法で追完しても構わない。

②悪意の買主でも「追完請求」は可能だが、契約不適合が買主の責めに帰すべき事由による場合は、買主は追完請求できない。

【代金減額請求権】

①買主は、相当の期間を定めて履行の追完を催告し、その期間内に履行の追完がないときは、売主に代金の減額を請求できる。ただし、売主が履行の追完を拒絶したり、追完がそもそも不能な場合は、直ちに代金の減額を請求できる。

②悪意の買主でも「代金減額請求」は可能だが、契約不適合が買主の責めに帰すべき事由による場合は、買主は代金減額請求できない。

【損害賠償請求権・解除権】

①売主が、債務の本旨に従った履行をしない場合、債務不履行による損害賠償請求及び契約の解除をすることもできる。上記の追完請求や代金減額請求に加えて、これらの権利も主張できるということ。ただし、売主の責めに帰することができない事由の場合、損害賠償請求はできない(盲点)。

②悪意の買主でも「損害賠償請求及び契約の解除」は可能だが、契約不適合が買主の責めに帰すべき事由による場合は、買主は損害賠償請求及び契約の解除をすることができない。

──責任追及ができる期間

【種類、品質に関する不適合】

①売主が種類又は品質に関して、契約の内容に適合しない目的物を買主に引き渡した場合、買主がその不適合を知った時から1年以内にその旨を売主に通知しないと、追完請求、代金減額請求、損害賠償請求及び契約の解除はできなくなる。

②ただし売主が、その不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかった時は、消滅時効の規定どおり、買主が適合しないことを知った時から5年、引き渡しを受けた時から10年で時効消滅する。

【数量、権利に関する不適合】

数量又は権利に関しては、消滅時効の規定が準用され、買主が適合しないことを知った時から5年、引き渡しを受けた時から10年で時効消滅する。

──その他、押さえておくべきこと

【契約不適合責任を負わない旨の特約】

当事者間で、契約不適合責任を負わない旨の特約も有効だ。ただし、売主が不適合を知りながら買主にそれを告げなかった場合や、売主が自ら第三者のために権利を設定していた場合は責任を免れることができない。

【権利の全部が他人に属する場合】

いわゆる他人物売買も有効である。この場合、売主は他人物の所有権を取得して、買主に移転させる義務を負う。それができなければ、買主は「契約の解除」をすることができ、売主の責めに帰すべき事由があれば「損害賠償請求」をすることもできる。

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契約不適合責任【権利】|パパリン宅建士
#note「穴埋め問題」あります↓
https://note.com/paparingtakken/n/na7ed1a19f54c