宅建・史上最年少合格者の父による宅建合格ブログ

史上最年少合格者(当時小6)の父による宅建合格ブログです。これから宅建試験にチャレンジする方々に、最短距離で合格を勝ち取るためのノウハウを提供します。勝利の方程式&95%理論。®マーク付の記事はリライト版です。

一問一答式を斬る(2021)

──なぜ一問一答式なのか?

私が唱えた勉強法に「勝利の方程式」というものがある。

勝利の方程式とは?
https://paparing-takkenshi.com/entry/2020/02/11/011433

それは宅建の勉強を2つのステップに分け、第一段階の教材に「一問一答」を、第二段階の教材に「分野別過去問」を使用するというもの。

一問一答→分野別過去問

これが合格するための最短ルートであり、とりわけ「一問一答式」が重要となる。

それは私自身の経験と、それを伝授した息子の経験(合格)によって裏打ちされている。一昨年と昨年も、この方法論に則って勉強されてきた受験生の多くも合格することができた。

勝利の方程式を完成させるには、まず一問一答のマスターが不可欠である。

そこで今年(2021年)も、8種類ある市販の「一問一答式」の中身をリサーチ。独断と偏見で勝手にランク付けすることにした。

昨年と同様に、◎は超推薦、◯は推薦、△は好みによる、✕は推薦できない、と4つに分類。

私としては◎か◯をお薦めするが、フィーリングさえ合えば△でも構わない。

──一問一答式をランク付け

うかる!宅建士 一問一答+予想模試(日本経済新聞出版/駿台)

全576ページ。一問一答だけで1234問ある。昨年版は法改正部分の誤植が目立ったが、この2021年版では修正されている。

権利関係に一部オリジナル問題も含まれるが、99%以上は過去問の肢で成り立っている。

一問一答の他に、四択の厳選過去問50問と、巻末に2回分の予想模試が置かれているが、これらは余裕がある人が手を付ければよい。

一問一答は、答の◯✕と「一行解説」が赤文字で記されている。これが何気に便利なのだ。

単に◯✕の判定だけではなく、一行解説まで瞬時に頭に浮かぶようなら、その肢の論点はほぼマスターしていると考えられるからだ。

左ページが問題、右ページが答と一行解説で、通常の解説はそのすぐ下にある。

パーフェクト宅建士 一問一答(住宅新報出版)

全499ページ。一問一答は1283問と駿台より若干多い。それでも昨年版は1500問を超えていたので、かなりスリムになったと思う。

すべての設問が過去問の肢で成り立っている。

今から10年以上前の2010年当時、私も一問一答式はこれを使っていた。当時の問題数も、2021年版と同じ1200問程度だった。

駿台と並んで問題数が充実しているため、この一冊だけで7割の35点くらいはいけるはず。

欠点は、駿台と同じく本がA5判サイズでやや大きいこと。駿台と違って一行解説はなく、ここで取り上げた8種類の中で唯一単色刷りであることだ。ただし歴史は古く信頼度は高い。

左ページが問題、右ページが答と解説という構成は、以下の6つもすべて同じである。

どこでも学ぶ宅建士 チャレンジ!重要一問一答(建築資料研究社/日建)

全432ページ。問題数は約800問。息子の健斗は、合格した年の春から夏にかけて、これの旧版の『一問一答777』を使っていた。

その後この一問一答集は、過去問の肢で構成された777問に、日建のオリジナル問題222問を加えて『重要肢攻略999』と改名した。

そしてまた今年から、オリジナル問題をカットし、過去問の肢を約800問に若干増やしてリニューアル。3度目の正直となるのだろうか。

B6サイズなので、持ち運びにも便利だ。紙面は見やすく、解説も分かりやすい。上記の2冊より取っ付きやすく感じるのは利点だろう。

ユーキャンの宅建士 これだけ!一問一答集(U-CAN)

日建と同じく、全432ページで800問。新書判サイズなので、さらに持ち運びには便利だ。紙面が薄めで、本の厚みも感じられない。

各分野の終わりに、簡潔な「要点まとめ」が置かれていて参考になる。すべての問題は、過去問ベースで成り立っている。

ユーキャンの一問一答は、宅建試験に限らず、全体的に出来がいいと思う。解説部分の重要語句が赤文字になっていて、付属の赤シートを使って覚えれば得点力も上がるだろう。

わかって合格(うか)る宅建士 一問一答セレクト600(TAC出版)

全437ページで600問。日建やユーキャンよりさらに問題数は少なめだ。本のサイズは新書判より僅かに大きいが、携帯性は悪くない。

ただし解説はかなり詳しく、本試験で論点が問われそうな過去問を厳選している。そういう意味では、すぐ上の2冊より実践的である。

収録問題数が、駿台やパーフェクトの半分しかないが、5→8の法則(重要度の高い5割を抑えたら8割抑えたのと同じという理論)により、マスターすればその価値は倍増する。

昨年は△だったが、今年は◯に昇格させた。紙面に余裕があって書き込みもしやすい。

出る順宅建士 一問一答◯✕1000肢問題集(東京リーガルマインド/LEC)

全433ページで1000問。ただし問題は、過去問ではなくLEC独自のオリジナル問題だ。

新書判サイズで持ち運びに便利な点はユーキャンと同じで◯なのだが、如何せん、過去問の肢でないと「勝利の方程式」が成り立たない。

その点がマイナスだ。同じ問題がアプリで再現できるなどメリットも多いだけに惜しい。

同社の『ウォーク問』が過去問なので、一問一答はオリジナルで、というLECの方針なのかも知れないが、今後に期待したいところだ。

◯✕マンガ宅建塾 一問一答(宅建学院)

全353ページで約430問。新書判サイズかつ過去問の肢で構成されている点は評価できるが、さすがに問題数が少なすぎる。

すべての肢にマンガが付されており、それがメリットともいえなくはないが、私にはかえって煩わしく感じた。全肢にマンガはいらない。

どちらにしろこの収録問題数だと、また別の一問一答集を手がけなければならなくなる。

一問一答で必ず合格!宅建士問題集(成美堂出版)

全512ページのA5サイズだが、紙面が厚く、トップの駿台(576ページ)より大きく感じる。

過去問ベースだが問題数の記載がなく、恐らく1000問くらいはあると思う。内容にこれといった特徴がないため、物足りなさが残る。

加えて値段も高く、誤植も多い。


*4月下旬に発売されたKenビジネススクールの田中先生の著作『これで合格宅建士 1問1答 過去問厳選1000肢』と、6月下旬に発売されたLECの大御所・水野先生の著作『宅建士 合格ブリッジ 一問一答』も検討に値する。