宅建・史上初の小学生合格者の父による宅建合格ブログ

史上初の小学生合格者(当時12歳/小6)の父による宅建合格ブログです。これから宅建試験にチャレンジする方々に、最短距離で合格を勝ち取るためのノウハウを提供します。勝利の方程式&95%理論の提唱者!!

統計データのまとめ(2024)【免除】

──はじめに

宅建試験の5問免除の一つに「統計」があり、問48がそれに当たる。

出題項目は、

・地価公示
・建築着工統計
・土地白書
・法人企業統計

の概ね4つに集約され、たまに宅建業者数などを記載した国土交通白書が加わることもある。

仮に、これら以外の項目が肢の一つに含まれていたとしても消去法で十分対処できるので心配はいらない。

また統計では、「上昇か下落か」「増加か減少か」又は「何年連続か」あたりが重要であって、細かなパーセンテージまで覚える必要はない。

そのことを知らないが為に、数字に翻弄されて統計自体を諦めてしまう受験生が多いのが残念だ。

これらの「統計データ」は、一般的な市販テキストには掲載されていないため、独学で勉強してきた受験生には大いに参考になるはずである。

赤文字と青文字部分をしっかり押さえれば1点ゲットできるだろう。

なお、下記の❲R6-3公表❳というのは、令和6年3月公表という意味である。

──地価公示 ❲R6-3公表❳

ここでいう地価とは、土地の価格のこと。これが前年に比べて何%上昇しただの下落しただのを公示したものが「地価公示」である。

令和5年の地価変動は次のとおり。

【全国平均】

全国平均の地価変動率は3年連続で上昇し、上昇率が拡大した。

用途別では、

〈住宅地〉3年連続で上昇
〈商業地〉3年連続で上昇
〈工業地〉8年連続で上昇

となっている。

【三大都市平均】

三大都市平均の地価変動率は3年連続で上昇し、上昇率が拡大した。

用途別では、

〈住宅地〉3年連続で上昇
〈商業地〉3年連続で上昇
〈工業地〉10年連続で上昇

となっている。

【地方圏平均】

地方圏平均の用途別の地価変動率は、

〈住宅地〉3年連続で上昇
〈商業地〉3年連続で上昇
〈工業地〉7年連続で上昇

となっている。

──建築着工統計 ❲R6-1公表❳

建築着工統計には、年統計(1~12月)と年度統計(4~翌年3月)の2種類があるが、直近12年は「年統計」からしか出題されていないので、年統計だけを視野に入れておけばよい。

【新設住宅着工戸数】

令和5年の新設住宅着工戸数は、約82万戸で、3年ぶりの減少となった。利用関係別戸数の内訳は、

〈持家〉2年連続の減少
〈貸家〉3年ぶりの減少
〈分譲住宅〉3年ぶりの減少
となっている。

【新設住宅着工床面積】

約64,178千㎡で、2年連続の減少

──土地白書 ❲R6-6公表❳

令和5年の全国の「土地取引件数」(売買による土地の所有権移転登記の件数)は、全国で約129万件で、ほぼ横ばいで推移している。

日本の「国土面積」は約3,780万haで、森林が約2,503万ha、農地が約437万ha、住宅地、工業用地等の宅地は約197万haである。

──法人企業統計 ❲R5-9公表❳

令和4年度の不動産業の「売上高」は約46兆2,000億円で、2年ぶりの減少となった。

同年度の不動産業の「経常利益」は約5.9兆円で、3年ぶりの減少となった。

同年度の不動産業の「売上高経常利益率」は12.8%で、3年連続の増加となった。

──国土交通白書 ❲最新データより❳

令和5年3月末現在の宅地建物取引業者数は、約129,600業者で、9年連続の増加である。


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重要ポスト3選 part2 (2024年6月)

──はじめに

何気にX(旧Twitter)にポストしたものが予想外に注目されることがある。

過去に、インプレッション数が10万を超えるものもいくつかあった。

ただXは、固定ポストを別にすると、どんどん下へ下へと追いやられていくため後で探すのが困難になる。

そういうことを回避するため、私は定期的にブログに残すことにしている。

今回もその一環として、3つの重要ポストをまとめたものである。

──ポスト1️⃣

過去問中心の勉強をしてきたのに宅建に合格できなかった、、
毎年、合格発表後にこんなことをいう受験生が一定数います。
例えばウォーク問。
この世評の高い過去問集を用いて合格する人もいれば不合格になる人もいます。
その差は何なのでしょうか?
約5年間、宅建受験生と関わってきた私の個人的な意見ですが、一言でいえば、詰めの作業がしっかりできていたかどうかだと思います。
詰めるというのは、単にその問題の正解肢を言い当てるだけではなく「肢ごとに理由付けしながら疑問点をローラー作戦のように潰していく」ことです。
私が常々言っている95%の正答率を達成しても、この詰めの作業を怠っていたら合格は厳しいでしょう。
95%というのは実力を可視化するための一つの目安であって、内容が伴っていなければ意味をなしません。
解説をしっかり読んで疑問点をなくし、仮に疑問点があればテキストに戻って再確認する。
その地道な作業がやがて合格へと結実するわけです。
これは一問一答でも四択過去問でも同じこと。
もうこれ以上、この過去問集から何を学べは良いのか?
この域まで達して、ようやく他の合格予備軍の受験生たちと肩を並べることができます。
ただ何となく過去問を解き、それで満足しているうちは合格はまだまだ遠いです。
詰める学習の大切さ!
これに目覚め、日々実践していくことができれば合格はもはや必然といえるでしょう。

https://x.com/paparing_tks28/status/1730028971671306566?t=Mtrmm5fgeKd1lC-IUWGPKA&s=19


──ポスト2️⃣

チャンスは頑張っている人のところにしか訪れない!!
座右の銘ではないですが、私が常日頃から意識していること。
運は勝手にやってくるものではありません。
自らの手で引き寄せるもの!
宝くじの当選を待つような感覚では、いつまで経っても幸運は訪れないでしょう。
受動ではなく能動!
宅建試験もそれと同じ。
テキストを何冊揃えようが、塾や予備校に課金しようが自らが実践・行動しなければ何も生み出せません。
誰かに身を預けるのではなく、自らの意思で動く。
その過程で利用できるものは利用すればよい。
そして合格した暁には、「〇〇のおかげで合格できた」ではなく「自らが頑張ったから合格できたんだ」と、胸を張って言える自分でいてください。

https://x.com/paparing_tks28/status/1803641940417847425?t=OjPgc0nPBTAtjV3RfEnMfQ&s=19


──ポスト3️⃣

宅建試験の勉強にテキストは欠かせません。
しかしテキストを過信し、執着しすぎてもダメ!
単にテキストを読むだけでは脳への刺激が弱く、記憶に定着しにくいからです。
進捗状況を数値化できないのもデメリットとなります。
一問一答なり分野別を解く過程で得られる刺激の方がはるかに記憶に残ります。
正解を導き出そうと思考することで記憶が定着していくんです。
私が常々、テキストはほどほどに、過去問にたっぷり時間を注ぐよう訴えてきたのはそのためです。
宅建試験は、テキスト至上主義では合格が遠のきます。
テキストはさらっと、過去問にたっぷり時間を使いましょう。
そして過去問の解説を読んで分からなければ、再度テキストに戻って確認すればよい。
何度も過去問を解いていると答を覚えてしまって、、
それでいいんです!
答を覚えてしまうほど過去問をやり込み、その問いのフレーズや論点を頭に刷り込ませてください。
それが本試験のときに、正解肢を反射的に導き出すことに繋がっていくんです。
重要論点が頭に定着していれば、誤りの肢など瞬時に見分けられるようになります。
その域まで過去問を自身の血肉にできれば、合格点など余裕で突破できるでしょう。

https://x.com/paparing_tks28/status/1803270948201906631?t=Vgnels6Bf1U_eNOqZ2dL9Q&s=19


──追加分

すべての合格者に当てはまるわけではないですが、合格する人の大半は、試験を受ける前に自分が合格することが分かっています!
こういう言い方をすると偉そうに聞こえるかも知れませんが、私も息子の健斗もそうでした。
あとは当日、問題文を読んでマークシート用紙の正解番号を塗りつぶすだけ。
模試で40点以上を連発していたことも自信に拍車をかけます。
下準備をしっかりし、上っ面ではない本物の知識を身に付けていたからこその自信。
合格レベルにある人は、多かれ少なかれこういう境地に達しているものと思われます。

https://x.com/paparing_tks28/status/1806297333455626358?t=3N2KooIPrjr_xd0juuzZnA&s=19

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LEC宅建士 渾身の5冊(2024年版)


──はじめに

一部の方はご存知だと思うが、私の勉強法は、第一段階と第二段階に分けて計画表が作られている。

第一段階は、基本テキストと一問一答を中心に回していく。

この計画表では4月からスタートとなっているが、6月ないし7月からのスタートに置き換えることは可能だ。

ここ数年、第二段階の教材は定番化しているが第一段階のそれは流動的で、テキストだけでも次に挙げるもののどれかをオススメしている。

・宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト(東京リーガルマインド/LEC)
・らくらく宅建塾(宅建学院)
・宅建士 出るとこ集中プログラム(中央経済社)

日建学院やTAC出版のものも悪くないが、初学者でも理解でき、かつ途中で挫折するリスクを考慮すれば上に掲げた3種類のどれかを選ぶべき。

対して一問一答は、本来ならテキストと同じ出版社でリンクしていた方が良いが、これは絶対条件ではない。

上記トリセツのみ同じLECのトリセツ一問一答を選んだ方が良いが、他は自分に合ったもので構わない。

一問一答に関しては、次の4種類の中から選んでほしい。

・宅建士 合格のトリセツ 頻出一問一答式過去問題集(東京リーガルマインド/LEC)
・わかって合格(うか)る宅建士 一問一答セレクト1000(TAC出版)
・どこでも学ぶ宅建士 チャレンジ!重要一問一答(建築資料研究社/日建学院)
・パーフェクト宅建士 一問一答 Pocket(住宅新報出版)

テキストを理解することも大切だが、それ以上に一問一答の正答率を95%以上にすることを目標にするべし。

テキストの理解度は数値化できないが、一問一答で正答率を出せば進捗状況がすぐさま確認できるからだ。

そして一問一答の正答率が95%以上になったら「第二段階」へ移行する。

以下、とらの巻とウォーク問❶〜❸が第二段階である。

──とらの巻

第一段階の基本テキストがあれば『とらの巻』は必要ないという人がいるが、法改正が万全な有名テキストはとらの巻だけである。

・どこでも宅建士 とらの巻(東京リーガルマインド/LEC)

宅建試験では、他資格に比べて法改正部分が出題されやすい。

法改正の対策をするとしないとでは、恐らく3点くらいの開きが出る。

当然のことながら合否にも影響する。

宅建試験自体、毎年4月1日までに施行された法律の問題が出題される。

よって、それ以前に発売された教材は改正部分の更新がなされていない可能性があるので注意が必要だ。

その点、とらの巻は発売日が遅いこともあって法改正は万全である。

このように改正箇所が赤の白抜きで表示されているため一目瞭然だ。

直前期にこの部分だけでもチェックしておけば安心だろう。

なお、とらの巻には「とらの子」という簡易なまとめ集(付録)があり、31ページと薄いので携帯に便利である。

──ウォーク問

言わずと知れた有名過去問集。

年度別ではなく分野別に編集されているため、各項目の問題に集中的に触れることができ力になりやすい。

・出る順宅建士 ウォーク問 過去問題集(東京リーガルマインド/LEC)

私は基本的に年度別過去問集はオススメしていない。

ウォーク問のような分野別をマスターした後ならば年度別をやるのもありだと思うが、分野別を通さずに年度別に手を出しても大抵は失敗する。

各項目が詰めきれていない状態で年度別を解いても、地に足の付いた盤石な知識が得られないからだ。

きちんとした知識を得るには各項目の問題に集中的に触れ、項目ごとに論点を押さえていく必要がある。

年度別では各項目がバラバラに配置されており、詰めた学習ができない。

本試験形式に慣れるためにも年度別は必要という人がいるが、それならば予想模試を解いた方が実践的である。

それに年度別には、少なくない率で奇問や悪問が含まれている。

その点、ウォーク問のような分野別過去問集では、そういった奇問や悪問を除いた良問で構成されており、時間をムダにせずに済む。

ウォーク問の場合、❶権利関係、❷宅建業法、❸法令上の制限・税・その他の3冊に分けられており、収録問題数は全部で550題だ。

一冊本で300題程度の市販の分野別過去問集が多いが、合格ラインに乗せるには少し足りない気がする。

やはり最低でも500題は必要かと、、

ウォーク問は各問題ごとに、重要度が特A、A、B、Cに分けられているためメリハリのある学習ができる。

Cを除いた特A〜Bまでをマスターできれば、恐らく合格ラインには乗る。

あとは法改正と統計(5問免除者は除く)の対策を怠らなければ十中八九合格すると考えて良いだろう。

──直前予想模試

市販模試ほどその出来に開きのある教材はないと思う。

本試験問題と同様に、大半の模試は、過去問の焼き直し問題を6〜8割程度含めて問題が作られている。

そうしないと合格ラインを35点前後に調整できないからだ。

過去問の焼き直し問題が多いほど合格ラインは上昇する。

本試験でも、合格ラインが38点だった年は焼き直し率が8割を超えていた。

過去問学習をする人が圧倒的に多いので、この傾向は至極当然である。

ところが市販模試に関しては、焼き直し率を無視して作られたものがある。

それを解いて自信をなくし、本試験を諦めた受験生がいるくらいだ。

そうならないために、しっかりとしたデータに基づいた大手予備校で作られた模試を解いてほしい。

中でもオススメなのが、LECの直前予想模試である。

・出る順宅建士 当たる!直前予想模試(東京リーガルマインド/LEC)

予想模試が4回分ある上に、最新の過去問が2回分ダウンロードできてお買い得感があるのも利点だが、何より他社に比べて問題の質が高いのだ。

問題の難易度も本試験に近い。

LEC以外では、日建学院とTACの市販模試が質の面からも満足できる。

TACは問題が少し難しいが、本試験で40点以上を狙うのならオススメ。

大手予備校以外の模試にはハズレもあるので、できればLEC、そうでなければ日建かTACから選んでほしい。

あとは予備校の会場模試を一つか二つ受ければそれで十分だと思う。

──おわりに

最初にも述べたが、第一段階と違って第二段階の教材は定番化している。

LECの教材ばかりだが、別に私はLECのまわし者ではない。

他資格は知らないが、こと宅建教材に関してはLECが頭一つ、いや頭二つ分くらいは抜きん出ている。

なので第二段階の教材+予想模試が、LECに偏重してしまうのもある意味仕方ないことだと思う。

歴史があり、大手の資格学校として第一線で活躍されている優秀な講師陣を見ればよく分かるだろう。


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一問一答式を斬る!(2024年版)

──なぜ一問一答式なのか?

私が唱えた勉強法に「勝利の方程式」というものがある。

勝利の方程式とは?
https://paparing-takkenshi.com/entry/2020/02/11/011433

それは宅建の勉強を2つのステップに分け、第一段階の教材に「一問一答」を、第二段階の教材に「分野別過去問」を使用するというもの。

一問一答→分野別過去問

これが合格するための最短ルート(勝利の方程式)であり、とりわけ「一問一答式」が重要となる。

それは私自身の経験と、それを伝授した息子の実体験(共に合格)によって裏打ちされている。

2019〜2023年までの5年間、この方法論に則って勉強された受験生の多くを合格に導くことができた。

これは紛れもない事実である。

勝利の方程式を完成させるには、まず一問一答のマスターが不可欠だ。

そこで9種類ある市販の一問一答式の2024年版の中身をリサーチ。

私の独断と偏見で勝手にランク付けすることにした。

前回と同様に、◎は超推薦、○は推薦、△は好みによる、✕は推薦できない、と4つに分類。

基本的に◎か○がお薦めだが、フィーリングさえ合えば△でも構わない。


──一問一答式をランク付け

宅建士 合格のトリセツ 頻出一問一答式過去問題集(東京リーガルマインド/LEC)

全416ページで問題数は800肢

私は、一問一答は800肢以上あれば十分だと思っている。

トリセツの一問一答には、主として2つの長所がある。

1つ目は、通常の解説のすぐ上に太字で「一行解説」が施されていて、これが何気に便利なのだ。

最初のうちは誰でも解説を全部読むだろうが、繰り返していくうちにそれが段々と煩わしくなっていく。

そんなときに、要点だけをまとめた一行解説が役に立つ。

ある程度慣れてくると解説全部を読まなくても、一行解説を見ただけで内容が理解できるようになるのだ。

2つ目は、アプリを使って問題演習ができる点である。

トリセツの一問一答は3つに分冊できるセパレート方式だが、それでもA5サイズなので持ち運びには不便だ。

しかしスマホに購入者特典のアプリを入れることで、外出先やスキマ時間を利用した学習がしやすくなる。

これは最大の長所かも知れない。

わかって合格(うか)る宅建士 一問一答セレクト1000(TAC出版)

全814ページで1000肢あり、すべて過去問の肢で成り立っている。

2023年版まで600肢しかなく、その点が不満だったが、2024年版は1000肢へと大幅にバージョンアップした。

1000肢をすべてマスターできれば、それだけで本試験35点はいけると思う。

書籍はコンパクトなB6サイズだが、本の厚みは約34mmと分厚い。

また本書は600肢のときから解説の詳しさに定評があり、1000肢になってもその長所は踏襲されている。

どこでも!学ぶ宅建士 チャレンジ!重要一問一答(建築資料研究社/日建学院)

全432ページで問題数は860肢。息子の健斗は、合格した年の春から夏にかけて、これの旧版の『一問一答777』を使っていた。

B6サイズなので持ち運びが容易で、紙面も見やすく解説も分かりやすい。

上記のセレクト1000より薄く、取っ付きやすく感じるのは利点だろう。

パーフェクト宅建士 一問一答 Pocket(住宅新報出版)

全534ページ。一問一答の数が2年前より減ったとはいえ1000肢あり、本のサイズもコンパクトになった。

私はこれの旧版を使っていた。

すべての設問が過去問の肢で成り立っており、この一冊を完璧に仕上げれば、上記セレクト1000同様にそれだけで本試験35点近くは狙える。

セレクト1000より解説がやや淡白だが、内容より回転数を重視し、スピーディーに進めたいのならこちらを選んだ方が良いだろう。

みんなが欲しかった!宅建士の一問一答問題集(TAC出版)

まだ発売2年目で評価が難しいが、みんなが欲しかったシリーズを使っている受験生ならば、他を使うよりこれを使った方がいいだろう。

全516ページで864肢あり、すべての肢が過去問から抜粋されている。

B6サイズで2024年版からアプリにも対応するようになったが、解説が妙に淡白でその点に不満が残る。

ユーキャンの宅建士 これだけ!一問一答集(U-CAN)

全448ページで800肢ある。

コンパクトな新書判サイズで持ち運びがしやすく、紙面も薄めなので本の厚みがあまり感じられない。

各分野の終わりに、簡潔な「要点まとめ」が付されていて参考になる。

権利関係の一部を除き概ね過去問ベースで成り立っているが、上記のみんなが欲しかった!と同じで全体的なインパクトが弱く、記憶に残りにくい。

出る順宅建士 一問一答◯✕1000肢問題集(東京リーガルマインド/LEC)

全424ページで1000肢。ただし問題は、過去問ではなくLEC独自のオリジナル問題だ。

新書判サイズで持ち運びに便利な点はユーキャンと同じだが、如何せん、過去問の肢でないと私の「勝利の方程式」が成り立たない。

その点がマイナスだ。トリセツと同じく問題と答がアプリで再現できるなどメリットも多いだけに惜しい。

同社の『ウォーク問』が過去問なので「一問一答はオリジナルで」というLECの方針なのかも知れないが、今後に期待したいところだ。

一問一答!◯✕宅建塾(宅建学院)

全350ページで430肢。コンパクトな新書判サイズかつ過去問の肢で構成されている点は評価できるが、さすがに問題数が少なすぎる。

すべての肢にマンガが付され、それがメリットといえなくはないが、私にはかえって煩わしく感じた。

一問一答で必ず合格!宅建士問題集(成美堂出版)

全512ページのA5サイズで、紙面が厚くてボリューム感がある。

過去問ベースだが問題数の記載がなく、恐らく1000肢くらいはあると思う。内容にこれといった特徴がないため、物足りなさが残る。

加えて値段も高く、誤植も多い。


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宅建士 出るとこ集中プログラム&10分ドリル(2024年版)

──はじめに

2月下旬、今年も吉野塾の吉野先生から「宅建士 出るとこシリーズ」の最新版をご恵贈いただいた。

『出るとこ集中プログラム』は4年連続、『出るとこ10分ドリル』は3年連続のご恵贈である。

これに先がけ昨年12月、名古屋のセミナーで吉野先生と初めてお会いし、いろいろお話できたのは私の中ではかけがえのない財産となった。

この場をお借りし御礼申し上げたい。

今回、吉野先生の「出るとこシリーズ」をオススメするのはこういった経緯があるからではない。

私は以前から、初学者に適切な宅建教材として次の3つを推奨している。

・宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト(東京リーガルマインド/LEC)
・らくらく宅建塾(宅建学院)
・宅建士 出るとこ集中プログラム(中央経済社)

実際に書店に足を運び、数多の宅建書籍を手にして調査した結果であり、この点は一昨年から変わっていない。

それでは、吉野先生の出るとこシリーズを順に解説していこう。

──出るとこ集中プログラム

市販の宅建テキストの中で、初学者向けで、しかも通読に適したものとなるとそれほど数は多くない。

吉野先生の『出るとこ集中プログラム』には他にはない特徴がある。

全体のページ数が、トリセツが約600ページ、らくらくが約500ページなのに対し、この出るとこ集中プログラムは約340ページしかないのだ。

通常、これくらいのページ数だと通読本ではなく要点まとめ的な本になるはずだが、出るとこ集中プログラムはそうはなっていない。

もちろん図や表も豊富だが、あくまでも本文がメインである(有名な“みんほし”は本文より図表がメイン)。

にもかかわらずこのページ数!!

情報量も不足せず、上記トリセツやらくらくと比べても遜色ない。

前書きにもあるが、直近8年分の本試験で40〜42点を得点できるだけの情報量が本書には収められている。

特に権利関係が異色の出来で、隅々まで理解・記憶できれば大きなアドバンテージとなることは間違いない。

各セクションの終わりに、内容が理解できているかどうかをチェックする一問一答も用意されている。

一問一答は全部で261問あり、市販の宅建テキストとしては多い方である。

──出るとこ10分ドリル

出るとこ集中プログラムの姉妹品として、一昨年から『出るとこ10分ドリル』がラインナップに加わった。

宅建士出るとこ10分ドリル〈2024年版〉

宅建士出るとこ10分ドリル〈2024年版〉

  • 作者:吉野 哲慎
  • 中央経済グループパブリッシング
Amazon

総ページ数は約230ページで、各テーマごとに

・ドリル① 空欄を埋めなさい
・ドリル② 間違いを直しなさい
・ドリル③ 過去問・他資格試験問題にチャレンジ!

と3種のドリルで構成されている。

中でもドリル①が秀逸で、条文の穴埋め問題を中心に編集してある。

この穴埋めができるようになれば、別途、法律学習には欠かせない条文素読をしなくても良いくらいだ。

ドリル②は、いわばドリル①の確認問題で、本書のキモともいえるドリル①を補強するものである。

つまり「間違い探し」の一種だが、宅建試験自体が間違い探しのようなものなので、実践トレーニングだと思って解いてみてほしい。

そしてドリル③で、ようやく通常の過去問が登場する。

2023年版から、近年の難化傾向を考慮してか、司法試験問題を皮切りに他資格の問題の肢などが追加された。

これによって、宅建試験に限定されない幅広いリーガルマインド(法的思考力)が養えるようになるはずだ。

──10分ドリルの補足

上記トリセツやらくらくの基本テキストは初学者向けだが、集中プログラムは初学者から中級者、10分ドリルは中級者向けの教材だと思う。

その理由として、集中プログラムは権利関係の掘り下げがやや深く、10分ドリルの穴埋めは初学者には少しハードルが高いと感じたからだ。

もちろん初学者でも根気よく学習を続けていけば、10分ドリルをマスターすることは十分可能である。

正答率の低い問題でも、案外、条文知識ですんなり解けたりするもの。

合格レベルにある他の受験生との差別化を図りたければ、通常の過去問演習に加え、頻出条文を頭にインプットしていくことが効果的だ。

その際、条文を素読するのではなく、条文中のキーワードを穴埋めにして解いた方が記憶に残りやすい。

10分ドリルは、その目的を達成するための最適な教材といえる。

特に民法は、行政書士や公務員試験といった他の法律系資格を目指している人にも役立つだろう。

10分ドリルに似た市販書籍が他に見当たらないため、個人的には希少価値の高い教材だと思っている。

──おわりに

近年の宅建テキストはどれも分厚く、それだけで気後れしてしまう受験生も少なくないはずだ。

テキストの分厚さがハードルとなり、読み始める前から最後まで読み通す自信がなく諦めてしまうパターン。

こんな受験生をこれまでどれだけ見てきたことか、、

出るとこ集中プログラムは、他の平均的な宅建テキストの6割前後のページ数しかない(約340ページ)。

かといって、ところ狭しと文字がぎゅうぎゅう詰めになっているわけではなく、青色効果もあってか、非常にすっきりとまとめられている。

それ故、このテキストで挫折するくらいなら宅建のような資格試験には恐らく向いていないと思う。

ただ私の主張する勉強法では一問一答が不可欠なので、これとは別に一問一答集も用意しなければならない(テキスト内の一問一答だけでは足りない)。

私の勉強法と関連付ければ、テキストと一問一答は同じ出版社の同じシリーズのものが相応しい。

その点を度外視すれば、出るとこ集中プログラムは申し分のない素晴らしい出来のテキストだといえる。

個人的には、日建学院の一問一答と相性が良いように感じる。

そのへんの判断は受験生の皆さんにお任せしたい。

とにかく、まずはテキストと一問一答で盤石な基礎力を養ってほしい。

それこそが合格をたぐり寄せる最短ルートになると私は信じている。


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宅建の権利関係について

──はじめに

私は以前、X(旧Twitter)で、宅建の権利関係の勉強法について次のようなポストをしたことがある(一部修正)。

宅建の権利関係が苦手な受験生ってかなり多いです!
よくDMでいただく質問の中に、
「民法は別途専門の教材で勉強すべきでしょうか?」
というのがあります。
権利関係を得点源にしたいのならそうすべきだと思います。
ただ半分の7/14点であれば、業法や法令、税その他次第で合格ラインをクリアすることは十分可能です。
いつも不思議に思うのは、権利関係が〜と嘆いている受験生に限って、業法や法令、税その他で十分な得点に届いていないというのが実情です。
権利関係云々より、他にやるべきことがあるだろ?って話です。
もう一つお伝えしておきます。
権利関係で半分の7点をとるだけなら、通常の宅建教材の権利関係分野だけで対応できます。
内容をきちんと理解しながらテキストを読み進め、過去問で95%以上の正答率を達成できるようにしてください。
それだけで民法の特別法(借地借家法、区分所有法、不動産登記法)で3/4点、純粋な民法でも4/10点は普通にとれます。
あとは過去問の焼き直し問題が多い業法(18/20点)、法令(6/8点)、税その他(5/8点)で計29/36点あれば2023年度は合格でした。
45点以上を狙いたい受験生はともかく、合格ラインを超えることが当面の目標の受験生は、通常のテキスト&過去問(一問一答を含む)に集中してください。
欲を出して高度な教材に手を付ければ失敗する可能性大です。
基礎力さえ万全ならば、合格ラインはクリアできます。
難化傾向にある宅建試験とはいえ、この点だけは変わりません。
難問が解けないから宅建試験に合格できないのではなく、基礎を疎かにするから合格できないんです。
2024年度以降の宅建合格を目指す受験生の皆さんは、本試験までこのことをずっと忘れないようにしてほしいです。

https://twitter.com/paparing_tks28/status/1734128864795001108?t=Kr6NugnKCNKlwN3nGQ-vIg&s=19


──私の見解(補足)

インプレッション数が6万を超えたこのポストを、このまま埋もれさせるのを忍びなく思った私は、このようにブログ記事に残すことにした。

宅建の権利関係を克服するために、上位資格である行政書士や司法書士、はたまた司法試験の民法にまで手を出そうとする受験生が後を絶たない。

例えば行政書士試験の民法だけでも、マスターするには200〜300時間程度の学習量が必要だし、司法書士や司法試験となると民法だけで1,000時間を超えることも珍しくない。

これでは通常の宅建学習に支障をきたすのが目に見えている。

将来的に、それらの資格を念頭に置いているのならまだしも、当面の目標として宅建合格が何より重要だと考えている人は上位資格の民法に手を出すべきではないだろう。

──やはた先生の見解

この点については、LEC名古屋駅前本校で宅建や公務員試験等の講師をしておられる八幡直浩先生(やはた先生)も同じような見解をお持ちなので、そのブログ記事のURLを添付しておく。

https://ameblo.jp/yapatan/entry-12832271880.html

LECのデータなどを用い、説得力のある話が展開していく。

「宅建試験における権利関係の関わり方」と題したこの記事は私のポストより掘り下げが深いので、読んで納得する受験生は多いはずだ。

プロの講師ならではのデータに基づく緻密な分析力には頭が下がる。

──おわりに

私がXにポストした後、批判的な意見を述べてきた人も数人いたが、彼らはすでに上位資格保持者だった。

私はあくまでも普通の受験生目線で話をしているので、そういった志の高い人とかち合うのも無理はない。

やはた先生は、記事の中で民法の条文や重要判例の知識の必要性も説いておられるが、ごもっともである。

ただ通常の宅建教材を離れて六法なり判例集にまで手を出すと失敗しかねないので、そのへんは注意するべき。

基本的には、テキストや過去問等に出てきたものを都度押さえていけば十分だと私は思っている。

それより宅建試験の学習は、毎年法改正部分が狙われることが多いため、最新版のLEC『とらの巻』を用いて法改正対策はきちんとやるべきだろう。

これだけで3点は違ってくる。

テキストを2〜3周してLECの『ウォーク問』等の過去問集をしっかりこなし、かつ、とらの巻で法改正対策をすれば権利関係で14問中7点を下回ることはまずない。

あとは焼き直し問題の多い業法や法令、税その他でしっかり得点できれば合格ラインは間違いなく超える。

今年、宅建試験を受験される方はこの戦略で合格をつかみ取ってほしい。

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水野健の宅建士 神テキスト&神問題集

──水野先生との出会い

2023年度の宅建本試験直後の10月17日、宅建界隈の大御所・水野先生と名古屋で初めてお会いした。

それ以前にXのスペースで少しだけお話したことはあるが、その時、水野先生から「名古屋へ行ったときは挨拶させてほしい」旨のお言葉をいただいていた。

ちょうどその日、水野先生は愛知県内で仕事が入っていたらしく、「仕事の後にお会いしませんか?」というDMが事前に私のところに届いた。

私は速攻で「了解です」と返信をし、対談が実現することになった。

当初はLEC名古屋駅前本校のやはた先生と3人で合流する予定だった。

しかし、やはた先生が21時半まで仕事だったため、18時に名古屋に到着した水野先生と2人でカフェで時間を潰すことにした。

私はJR名古屋駅のタカシマヤ51階にある「カフェ ド シエル」という“天空のカフェ”にご案内し、2人で夜景を楽しみながら雑談した。

ちなみにこのカフェは、私が宅建みやざき塾の宮嵜先生やマンサポセンターの金田ゆき先生と最初にお会いした思い出深いところでもあった。

水野先生は博識で、宅建以外の話もたくさん聴かせていただいた。

内容は差し控えるが、業界の裏情報などは私にはとても興味深かった。

またそのとき、水野先生からご著書を一冊ご恵贈していただいた。

21時を過ぎたあたりでカフェを出て、やはた先生のいるLEC名古屋駅前本校まで水野先生と一緒に向かった。

やはた先生と合流したあと、手羽先で有名な「世界の山ちゃん」へと向かい、3人でXのスペース(ホストはやはた先生)をしながら雑談・飲食した。

https://twitter.com/yapatan/status/1714271304881508839?t=Oi4Tm-shohBfX-w1cT_vuQ&s=19

しばらくして、最終電車が迫ってきたため私は泣く泣く途中で退席した。

水野先生そしてやはた先生と楽しいひと時を過ごすことができ、私にとって忘れられない一日となった。

──宅建士 神テキスト

水野先生と名古屋でお会いした時に、今後KADOKAWAから新しい教材が2冊発売される旨をお聞きし、順次、私の自宅に郵送していただけるとの約束もしていただいた。

発売・郵送は『神問題集』の方が先であったが、ここでは『神テキスト』の方からお伝えしていきたいと思う。

A5サイズで全590ページオールカラーである(セパレート方式ではない)。

情報量は、初学者向けのトリセツの基本テキスト(LEC)よりは多く、わかって合格るの基本テキスト(TAC)よりやや少ない。

両者の中間といった感じ。

本文以外に図や表が多く、その点はトリセツに似ている。

トリセツと比べると文字のフォントがやや小さめで、その分、トリセツより文章量は多い。

そして一番の特徴は、ほぼすべての項目に少なくない量の「一問一答」が置かれていることだろう。

トリセツの基本テキストにも一問一答はあるが、ほんの気持ち程度に添えられているに過ぎない。

吉野先生の出るとこ集中プログラム(2023年版)が、全部で264問の一問一答が各セクションに振り分けられていて定評がある。

しかしこの神テキストには、「問題にチャレンジ」と題して全部で343問もの一問一答がほぼ小項目ごとに掲載されているのだ!

漠然とテキストを読み込むだけでは知識は吸収されにくいが、項目ごとに一問一答が置かれていると知識の定着には有効といえる。

後述の神問題集にも、四択過去問のすぐ後に3つの一問一答が置かれているため、それらの一問一答を合わせると全部で1300問以上の一問一答がこの2冊に収められていることになる。

神テキストは、それなりに情報量も多いため初学者には厳しいかも知れないが、これと後述の神問題集の2冊を徹底的に極めれば、合格ラインは間違いなく超えるだろう。


──宅建士 神問題集

年度別ではなく、ウォーク問(LEC)等と同じ分野別過去問集である。

A5サイズで全680ページ、上記『神テキスト』より若干厚みがある。

赤色を取り入れた2色刷りで、赤シート対応となっている。

また神テキストと異なり、3分冊に切り離せるセパレート方式である。

一冊本の分野別過去問は、概ね300問程度に編集されているものが多いが、この神問題集には332問の四択過去問が収められている。

加えてすべての四択過去問のあとに3つの一問一答が添付されている。

さらに右ページの解説部分が充実していて、随所に図や表、そして「Ken‘s Point」と題して解き方のコツや補足情報なども掲載している。

至れり尽くせりで密度が濃い、というのが私の第一印象だ。

通常の過去問だけではどうしても論点に抜けが生じるため、それを一問一答と図表で補っているイメージだ。

よく似たタイプの過去問集に、宅建ではないが、伊藤塾の『司法試験・予備試験 短答式過去問題集 民法』(日本評論社)というのがある。

この問題集も五択過去問をメインに、一問一答や図表で足りない論点を補っていくタイプのものだ。

2023年度の予備試験で、この問題集で学習してきた受験生が縦横無尽に使い倒した結果、民法の短答満点だったという情報があった。

通常の過去問をメインに、足りない論点を一問一答や図表で補っていくコンセプトが神問題集と共通している。

ゆえに私は、この神問題集に他とは異なる価値を見出しているのだ。


──おわりに

神テキストにしろ神問題集にしろ、通常の宅建教材と比べると情報量がやや多めなので、どちらかというとリベンジ組向けの教材だと思う。

もちろん、TACのわかって合格るシリーズを用いて合格する初学者もいるので、必ずしもリベンジ組“専用”の教材というわけではない。

その後に上位資格を視野に入れている志の高い初学者ならば、この神シリーズから入ってもいい気はする。

ただ私の勉強法は、一問一答から始めて分野別過去問に移るというもの(=勝利の方程式)だから、初学者がいきなり神シリーズから入るとこの方程式が崩れてしまう。

なので初学者の方は、まずトリセツシリーズのような比較的易しいテキスト&一問一答から入り、その後にウォーク問に移った方が無難だろう。

その場合、教材は『とらの巻』を含めて最低6冊必要になるため、教材の数の多さに音を上げてしまう受験生がいてもおかしくはない。

順序立ててやれば決して多い数ではないが、その数に無言の圧力がかかり、気おくれしてしまうようなら「神シリーズ」という選択肢もありうる。

神シリーズならば、テキストと問題集の計2冊で済むからだ(模試は除く)。

できるだけ少ない冊数をボロボロになるまで使い倒す自信がある受験生ならば、神テキスト&神問題集は最善の選択といえるかも知れない。


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合格発表前後〜時系列で振り返る

──はじめに

2023年度の宅建試験は、事前予測では合格ラインを36ないし37点とする人が多かったが、36点に帰着した。

合格率は17.2%だった。

宅建の合格発表前後は、ネットではある意味お祭りのような状態になる。

正式な合格発表は11月21日の午前9時30分からだが、例年、午前0時過ぎに合格基準点や合格率などの客観的なデータがリークされる。

いわゆるフライング発表だが、これがお祭り気分を助長させるのだ。

そして午前9時30分過ぎに、不動産適正取引推進機構のホームページに合格者の受験番号が掲載される。

こういった一連の流れを、次の受験生のための情報源として時系列に沿って残しておくことにした。

この記事の目的はそこにある。

──合格発表前後

【11月20日】〜合格発表前日

いよいよ明日、2023年度の宅建試験の合格発表です。
11月21日(火)の午前9時半から、不動産適正取引推進機構のホームページに合格者の受験番号が掲載されます。
気になる合格基準点ですが、例年通りなら今日の24時、正確には11月21日午前0時過ぎに、X(Twitter)でフライング発表されるはずです。
自己採点で合格点に達していてもマークミスの可能性がゼロではないので、必ず午前9時半からの正式発表で受験番号の有無を確認しておきましょう。
そこにご自身の受験番号が掲載されていれば晴れて合格です。

https://x.com/paparing_tks28/status/1726387156342714801?t=PeaeFOifDs8lOP84Zz8nHw&s=09


【11月21日】〜午前0時過ぎ

合格基準点や合格率、合格者数などの客観的データがリークされる。

合格ラインは36点でした!

日刊不動産経済通信 23年度の宅地建物取引士資格試験(宅建試験)の合否判定基準は、50問中36問以上正解(登録講習修了者は45問中31問以上正解)で合格でした。合格者の皆さん、おめでとうございます!
不動産適正取引推進機構が発表。受験者数23万3276人のうち、合格者は4万25人(合格率は17.2%)でした。平均年齢は35.6歳。

https://x.com/paparing_tks28/status/1726616762081579465?t=pttmenB0NEIyZqj04CfxuQ&s=09


【11月21日】〜午前9時30分より

合格者の受験番号が不動産適正取引推進機構のホームページに掲載される。

https://www.retio.or.jp/exam/pass/todoufukensentaku.html

令和5年度の宅建試験に合格された皆様、おめでとうございます!
難化傾向にあるこの国家試験をクリアするには並大抵の努力では足りません。
合格された皆様の意識の高さと弛まぬ努力に心から敬意を表したいと思います。

https://x.com/paparing_tks28/status/1726775626600984789?t=QHKDB804mDPO3QxrFn4siw&s=09


──過去問を極めるには

過去問中心の勉強をしてきたのに宅建に合格できなかった、、
毎年、合格発表後にこんなことをいう受験生が一定数います。
例えばウォーク問。
この世評の高い過去問集を用いて合格する人もいれば不合格になる人もいます。
その差は何なのでしょうか?
約5年間、宅建受験生と関わってきた私の個人的な意見ですが、一言でいえば、詰めの作業がしっかりできていたかどうかだと思います。
詰めるというのは、単にその問題の正解肢を言い当てるだけではなく「肢ごとに理由付けしながら疑問点をローラー作戦のように潰していく」ことです。
私が常々言っている95%の正答率を達成しても、この詰めの作業を怠っていたら合格は厳しいでしょう。
95%というのは実力を可視化するための一つの目安であって、内容が伴っていなければ意味をなしません。
解説をしっかり読んで疑問点をなくし、仮に疑問点があればテキストに戻って再確認する。
その地道な作業がやがて合格へと結実するわけです。
これは一問一答でも四択過去問でも同じこと。
もうこれ以上、この過去問集から何を学べは良いのか?
この域まで達して、ようやく他の合格予備軍の受験生たちと肩を並べることができます。
ただ何となく過去問を解き、それで満足しているうちは合格はまだまだ遠いです。
詰める学習の大切さ!
これに目覚め、日々実践していくことができれば合格はもはや必然といえるでしょう。

https://twitter.com/paparing_tks28/status/1730028971671306566?t=pXgAf6PEwuIroccD0d1xsw&s=19


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保存版・重要ポスト3選(2023年9月)

──はじめに

2023年9月、X上に宅建受験生に向けてポストした重要なものを3つ、ブログとして残しておくことにした。

受験生に向けたメッセージであり、反響の大きかったものばかりだ。

主として私の知見と経験によるところが大きいが、数多くの宅建受験生と関わることで得られたものもある。

それらすべてを躍起になって取り入れる必要はないが、ご自身がいくらかでも感じるところがあれば、ぜひ参考にしていただきたいと思う。

宅建受験生の皆様の一助になれば幸いである。

──ポスト1️⃣

私はかねてより過去問の正解率を95%以上にするよう訴えてきました(業法は100%)。
大抵の受験生は、正解率を80%より90%にした方が模試の得点も伸びます。
しかし一部の受験生は、そこで伸び悩むことがあります。
つまり80%でも90%でも模試の得点が30点に満たないようなケースです。
80%はまだしも、90%に達していれば普通は模試で30点以上は得点できます。
ただし私の感覚では、80%や90%では知識がまだまだ曖昧なままです。
頭の中が整理整頓されていない状態です。
そういう意味では、80%も90%も同じなのかも知れません。
しかし95%以上になれば変化が起きます。
覚醒されると言った方が良いのかも知れません。
そこまでいけば、頭の中がスッキリと整理されます。
霧が晴れたような状態になります。
結果として、模試や予想問の成績が爆伸びします。
40点を超えることだってあるでしょう。
これは言葉で説明しても実感できないかも知れませんが、95%以上を達成した人には普通に体感できることです。
不合格になる多くの受験生は、あと少しのところまでたどり着きながら、この体感を得ないまま本試験を迎えてしまうわけです。
これが合否を分ける最後の壁といえます。
どうかこの壁を乗り越えて覚醒してください。
曖昧さを取り除き、霧が晴れ、本試験前にこの覚醒を体感できれば合格できます。
そのためには詰める学習をすることです。
中途半端なまま過去問を終わらせてはダメです。
今、私が宅建受験生の皆さんを伝えたいことはそれだけです。
頑張ってください!!

https://twitter.com/paparing_tks28/status/1703336857600454669?t=Bjjk9PtMS7MdGFZcN8N5pg&s=19


──ポスト2️⃣

私は2019年3月からTwitterを始め、4年半が過ぎました。
その間、たくさんの宅建受験生と関わってきて、合格する人に共通するいくつかのパターンを発見しました。
合格予備軍ともいえるそのパターンを列挙してみます!

【X上の合格予備軍】

・模試の点数や過去問の正解率をネットに晒している
・試験と無関係な情報はほとんど発信しない
・テキストより過去問を重視し、年度別より分野別に力を注いでいる
・少なくとも一回は会場模試を受けている
・過去問の正解率95%をハードルが高いと思わない
・テキストや問題集を途中でころころ変えない
・一問一答が個数問題対策になることを知っている
・暗記より理解することが大切だと分かっている
・メインで使用している過去問集がボロボロ状態
・詰める学習の大切さを経験から学んでいる
・合格者のアドバイスを素直に聞く柔軟性がある
・やる気に左右されず、勉強を継続する力があるetc.

https://twitter.com/paparing_tks28/status/1705409579172180033?t=jpXGVg9fsT0TdkQH62z-GQ&s=19


──ポスト3️⃣

この時期、過去問をマスターできていないのに模試にオールインしようとする受験生がいます。
模試に出てくる新規の問題と似た問題が本試験で問われるかも知れない、、
そんな僅かな望みを過大評価し、過去問から離れてしまうリスクの大きさに気付かないことの方が問題です。
過去問の正解率80〜90%で模試にオールインするくらいなら、過去問を正解率95%以上にして模試を受けない方がまだマシです。
その方が合格しやすいです。
過去問が完璧だと、本試験で、それが焼き直し問題なのか未出の問題なのかの区別が付くようになります。
そして確実に焼き直し問題をゲットし、未出題の問題を相当数落としても合格点は余裕で確保できるわけです。
過去問知識が曖昧だとその区別がうまくできず、普段ならば解けるはずの問題をポロポロ落とすことになります。
模試で得た新規の問題で1〜2点ゲットしても、それ以上に過去問レベルの問題を落としていたのでは目も当てられません。
焼き直し率が平均で約7割ある宅建試験において、ここに着目せずに未出題の問題のことばかり考えていたのでは自ら合格を遠ざけているようなものです。
昨年、過去問知識が曖昧なのに、模試にオールインして不合格になった受験生を何人も見てきたので問題提起させていただきました。

https://twitter.com/paparing_tks28/status/1706452697665487196?t=RbKr2kItcCgb-h-fRlZ_kg&s=19



──直前期の隠れメッセージ

宅建の本試験日が近付いてきました。
今日は、長男の健斗のことを少し語らせてください。
その前に、知ってる人もいると思いますが、私の年齢は60歳、ちょうど還暦に当たります。
50代の頃は病気ばかりしていて、危うく命を落とすところでした。
健斗が宅建に合格する少し前、私は敗血症という病におかされ、2週間入院することになりました。病院に行くのがあと1日遅れていたら危なかったそうです。
そして数年後、胆石症という胆嚢に石がたまる病気で入院、手術をしました。
その1年後、今度は腸閉塞の手術をして腸を50cmほど切り取りました。この時は救急車で運ばれたのですが、腸が壊死しかけていて、あと1時間遅れていたら命はなかったと聞かされました。
加えて私の妻は障害者で、自閉症にパニック障害、適応障害などがあり、これまでに何度か救急車で病院に運ばれ、入院も2度しています。
自閉症は大人になってから判明したものです。
妻の病気は現在進行形で、今でも月に2度、市内の総合病院と刈谷の心療内科に通っています。
そんなこんなで家計のやりくりも厳しく、2人の子どもを満足に塾に通わせてあげることもできませんでした。
特に健斗はそういう事情を察してか、食後の皿洗いや買い物、洗濯物を干したりと家の手伝いをよくしてくれました。
こんなこともありました。
ある日の夜、妻の精神疾患が悪化して取り乱し、近くの川で入水自殺を図ったんです。
私は退院した直後で歩くこともままならず、健斗が妻の後を追いかけていって間一髪のところで助けてくれました。
健斗はそういう子なんです。
塾にも通わせてあげられず、自分の勉強もあるのに家事は手伝ってくれ、家族のことを第一に考えてくれるんですよ。
それでも学校の成績はトップクラスで、小学校のときは児童会長、中学・高校では生徒会長に選出されました。
今は某旧帝大の法学部に通っています。
そんな家庭環境の中にいても自分を見失わず、非行に走ることはありませんでした。
宅建に合格した年も、私が敗血症で入院したりして満足に勉強できなかったはずです。
自分の勉強に家の手伝い、私や妻のサポートなど、およそ小学生がやることを超越していたと思います。
それでも史上最年少で宅建試験に合格したんです。
環境だけならうちの方が最悪っていう人もいるかも知れません。
私はそれを否定するつもりはありませんが、少なくともこういう環境下で健斗は宅建試験に合格したんですよ。
仕事が忙しい、育児が大変とかいろいろあると思いますが、それでも頑張ってほしいです。
私は決してできた親ではありません。
でも子どもは、健斗はその逆境を跳ね返して合格したんです。
だから皆さんにも頑張ってもらいたい。
諦めずにチャレンジしてほしい!
それを受験生の皆様に伝えたくて、このようなメッセージを残すことにしました。
頑張ってください!!

https://twitter.com/paparing_tks28/status/1711949168154128389?t=G94xIpPEHtaepdUAdIIvuA&s=19




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統計データのまとめ(2023)【免除】

──はじめに

宅建試験の5問免除の一つに「統計」があり、問48がそれに当たる。

直近12年間の出題項目と出題数は、

・地価公示(12回)
・建築着工統計(14回)
・土地白書(13回)
・法人企業統計(10回)
・国土交通白書(5回)

と概ね5つに集約される。

仮に、これら以外の項目が肢の一つに含まれていたとしても消去法で十分対処できるので心配はいらない。

また統計では、「上昇か下落か」「増加か減少か」又は「何年連続か」あたりが重要であって、細かなパーセンテージまで覚える必要はない。

そのことを知らないが為に、数字に翻弄されて統計自体を諦めてしまう受験生が多いのが残念だ。

これらの「統計データ」は、一般的な市販テキストには掲載されていないため、独学で勉強してきた受験生には大いに参考になるはずである。

赤文字(+青文字)の部分をしっかり押さえれば1点ゲットできるだろう。

なお、下記の❲R5-3公表❳というのは、令和5年3月公表という意味である。

──地価公示 ❲R5-3公表❳

ここでいう地価とは、土地の価格のこと。これが前年に比べて何%上昇しただの下落しただのを公示したものが「地価公示」である。

令和4年の地価変動は次のとおり。

【全国平均】

全国平均の地価変動率は2年連続で上昇し、上昇率が拡大した。

用途別では、

〈住宅地〉2年連続で上昇
〈商業地〉2年連続で上昇
〈工業地〉7年連続で上昇(上昇率が拡大)

となっている。

【三大都市平均】

三大都市平均の地価変動率は2年連続で上昇し、上昇率が拡大した。

用途別では、

〈住宅地〉2年連続で上昇
〈商業地〉2年連続で上昇
〈工業地〉9年連続で上昇(上昇率が拡大)

となっている。

【地方圏平均】

地方圏平均の用途別の地価変動率は、

〈住宅地〉2年連続で上昇
〈商業地〉2年連続で上昇
〈工業地〉6年連続で上昇(上昇率が拡大)

となっている。

──建築着工統計 ❲R5-1公表❳

建築着工統計には、年統計(1~12月)と年度統計(4~翌年3月)の2種類があるが、直近12年は「年統計」からしか出題されていないので、年統計だけを視野に入れておけばよい。

【新設住宅着工戸数】

令和4年の新設住宅着工戸数は、約86.0万戸で、2年連続の増加となった。利用関係別戸数の内訳は、

〈持家〉昨年の増加から再びの減少
〈貸家〉2年連続の増加
〈分譲住宅〉2年連続の増加(マンションは3年ぶりの増加、一戸建ては2年連続の増加)

となっている。

【新設住宅着工床面積】

約69,010千㎡で、昨年の増加から再びの減少

──土地白書 ❲R5-6公表❳

令和4年の全国の「土地取引件数」(売買による土地の所有権移転登記の件数)は、全国で約130万件で、ほぼ横ばいで推移している。

日本の「国土面積」は約3,780万haで、森林が約2,503万ha、農地が約437万ha、住宅地、工業用地等の宅地は約197万haである。

──法人企業統計 ❲R4-9公表❳

令和3年度の不動産業の「売上高」は約48兆5,000億円で、3年ぶりの増加となった。

同年度の不動産業の「経常利益」は約6兆円で、2年連続の増加となった。

同年度の不動産業の「売上高経常利益率」は12.5%で、2年連続の増加となった。

──国土交通白書 ❲最新データより❳

令和4年3月末現在の宅地建物取引業者数は、約128,600業者で、8年連続の増加である。

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統計データのまとめ(2023)【免除】|パパリン宅建士
#note 「穴埋め問題」あります↓
https://note.com/paparingtakken/n/nfbfcf9cd80d0