宅建・史上初の小学生合格者の父による宅建合格ブログ

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8種制限のまとめ【業法】

──8種制限とは?

宅建業法の中に、自ら売主の8つの規制という項目がある。別名「8種制限」とも呼ばれている。

プロの宅建業者が自ら売主となり、宅建業者でない一般人(素人)と不動産取引をする場合に、一般人が不利にならないよう設けられた制度である。

一般人を保護するための制度のため、以下の8つはどれも「業者間取引」には適用されない。

8種制限は範囲も広く、網羅して解説するには、とても1記事では足りない。それゆえ「要点まとめ」的な意味合いはこれまで以上に強いが、短時間でサッと目を通す分には好都合かも知れない。

8つある各規制の一つ一つを、【原則】【例外】に分けて解説していく手法をとった。あと各タイトルの右側に、重要度に応じて、◎◯△マークも付しておいた。もちろん◎が最も重要である。

これら「8種制限」は、先の3大書面(媒介契約書、重要事項説明書、37条書面)と並んで重要なもので出題頻度も高い。毎年4題ほど出題されている。

これは3大書面の年平均5題に次ぐ出題数の多さだが、その割に内容は比較的易しいので、取りこぼしのないように確実にマスターしてもらいたい。

──1、クーリング・オフ

【原則】

・事務所等以外の場所(喫茶店など)でした契約の申込み等は、無条件でクーリング・オフできる(業者は損害賠償や違約金の請求不可)。

【例外】

・次の場合はクーリング・オフできない。

〈その一〉

書面による告知の日から8日経過した場合
②引渡しを受け、かつ代金全額を支払った場合

〈その二〉

事務所で申込み等をした場合
④専任の宅建士の設置義務のある継続的に業務を行える場所(出張所など)で申込み等をした場合
⑤専任の宅建士の設置義務のある土地に定着した案内所(モデルルームなど)で申込み等をした場合
⑥専任の宅建士の設置義務のある土地に定着した催し物会場(展示会場など)で申込み等をした場合
⑦宅建業者が依頼した媒介・代理業者の③~⑥で申込み等をした場合
⑧相手方(買主)が申し出た場合の相手方の自宅・勤務先で申込み等をした場合

──2、手付金等の保全措置

【原則】

・契約締結後、物件の引渡し前に手付金等を受領するときは、保全措置をしなければならない(手付金等には内金や中間金も含まれる)。

〈保全措置の方法〉

①銀行等による保証
②保険会社による保証保険
指定保管機関による保管(完成物件のみ)

【例外】

〈保全措置が不要の場合〉

①買主が所有権の登記をしたとき
②未完成物件→代金の5%以下かつ1,000万円以下
③完成物件→代金の10%以下かつ1,000万円以下

──3、手付の額の制限

・手付を解除するには、買主は手付金を放棄し、売主は買主に手付金の倍額を支払う。

【原則】

①手付は常に解約手付となる。
②代金の20%を超える手付は受領できない。
③手付について買主に不利な特約は無効。

【例外】

・なし

──4、他人の物件の売買規制

【原則】

・民法では有効だが、宅建業法では契約不可

【例外】

・次の場合は契約できる。

①他人物→物件を取得する契約をしている(予約の場合は◯、停止条件付の場合は✕)。
②未完成物件→手付金等保全措置を講じている。

──5、損害賠償額の予定等の制限

【原則】

①損害賠償額の予定と違約金は、合算して代金の20%を超えてはならない。
②超える場合は、超えた部分についてのみ無効。

【例外】

・なし

──6、割賦販売契約の解除等の制限

【原則】

・解除するには、次の条件を満たす必要がある。

30日以上の相当期間を決めて催告する。
②催告は必ず書面でする。
③これらに違反する特約は無効。

【例外】

・なし

──7、所有権留保等の禁止

【原則】

・引渡しまでに登記をしなければならない。

【例外】

・次の場合、所有権留保が可能となる。

①これまでの支払い額が代金の30%以下
②買主が残金に担保措置を講じない。

──8、売主の担保責任の特約

【原則】

〈民法の定め〉

・売買された物件が、種類・品質に関して契約内容に適合しない場合、買主は売主に対し、次の4つの責任(契約不適合責任)を追及することができる。

⑴追完請求権
⑵代金減額請求権
⑶損害賠償請求権
⑷契約解除権

・ただし、買主が不適合を知った時から1年以内に売主に通知しなければ追及できない。

【例外】

〈宅建業法の定め〉

・民法の規定では、買主に不利な特約は無効となるが、次の場合は有効である。

①買主が、民法の規定より有利になる特約
②買主が契約不適合責任を売主に通知する期間を、物件の引渡しから2年以上とする特約


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8種制限のまとめ【業法】|パパリン宅建士
#note「穴埋め問題」あります↓
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