──左右に分割された解答欄
いわゆる「5問免除者」を除けば、宅建試験の問題は全部で50題だ。
従ってマークシート用紙の解答欄も、全部で50ヶ所ということになる(×4で200ヶ所)。解答欄の左半分が25で、右半分が25と2分割されている。
左半分の内訳は、権利関係14、法令上の制限8、税と価格の評定3。
右半分は、宅建業法20、免除科目5となり、左右合わせて50題だ。
複雑ではないので、他の資格試験と比べるとマークミスも起こりにくい。
マークシート用紙の各分野の解答欄は次のようになっている。
もちろん赤線は引いてない。
分野ごとの解答欄がこのような位置にあることは、あらかじめ知っておいた方がいい情報だろう。
──右半分の目標点数
これは意外に知られていないことなので、ここで少し触れておく。
息子の健斗が、小5で初受験する直前に私はこう言った。
「右半分で22点以上を狙うように」
と。右半分とは、マークシート用紙の右半分のことで業法と5問免除だ。
結果、業法は18点あったものの、免除が2点しかなくて涙を呑んだ。
その年(平成25年)の合格基準点は33点以上で、健斗は31点だった。
業法で20問中18点を確保し、免除で5問中4点をとる!
もしこれが達成できれば、左半分の点数が少々悪くても、合格基準点を上回る可能性が出てくる。
仮に今年の合格基準点が35点だとした場合、右半分で22点とれていれば、左半分は13点でも良いことになる。
法令で6点、税と価格の評定で2点ならば、権利関係は5点でも合格できるということだ(昨年なら6点)。
見過ごしがちだが、このことの意味は大きい。だからこそ、
右半分で22点以上
を確保することが大切なのだ。
そもそも問題自体の難度も、左半分の方が右半分よりずっと高い。その傾向は、ここ何年も変わっていない。
よって右半分でしっかり得点し、左は5割そこそこでOKということになる。
業法で18点以上、免除で4点以上は、レベルの高い目標設定ではない。現実に達成可能なものである。
分野別の難易度で、一番易しいのが業法、次いで免除なのだから。
──マークシートの読み取り方法
大学入学共通テストや資格試験など、マークシート用紙の試験の採点では専用の読み取り機を使う。
そして試験案内には、HBかBの鉛筆を使用するよう記されている。
もちろん、それには理由がある。
鉛筆でマークするタイプの試験では、マークシート用紙に付着した炭素に近赤外線を当てて反射を読み取る仕組みとなっている。
だから油性のマジックやボールペンなどはNGである。水性もダメ。
このことを知らない受験生が、油性ボールペンでマークしてしまい不合格となった例もある。
単に黒色で塗り潰せばよい、というわけではないのだ。
一部、炭素を含んだゲルボールペンや黒の色鉛筆などでは反応することもあるらしいが、一度マークしてしまったら消しゴムで消せないので使わない方が無難である。
HBかBの鉛筆が推奨されているのは、その芯に含まれる炭素が機械(OMR)に反応しやすいからに他ならない。
こういったことを、稀に知らない受験生がいるので注意を促しておく。