──方程式を描く
今年の宅建試験でも、「第一段階の教材」と「第二段階の教材」の2つに分けて進める勉強法を踏襲していくことは以前述べた。
基本、6月末まで「第一段階の教材」を使い、その後10月の本試験までは「第二段階の教材」を用いる。一見、非効率的に思えるかも知れないが、実はそうではない。その理由を今から説明していく。
私はかねてより、一問一答集をマスターしてから四択の過去問集に移る勉強法が、最も早く、確実に過去問をモノにするための最短ルートであることを主張してきた。いわゆる「勝利の方程式」だ。
その方程式を具現化するために、「第一段階の教材」の中に一問一答集を置き、「第二段階の教材」に四択の過去問集を配置する方法をとった。
テキストもそうだ。「第一段階の教材」では初学者でも理解しやすく厚すぎないものを選び、「第二段階の教材」は法改正の行き届いた要点のまとまったものを選択することとした。
実際、書店で何冊ものテキストや過去問集(一問一答集)を手にして「第一段階の教材」として今年私が選んだのが、前出した駿台の2冊である(昨年とは教材が異なっているので注意)。
一方、「第二段階の教材」は昨年と同じで、LECの『とらの巻』と『ウォーク問』3冊である。もっとも、本の年度は新しく変わることになるが(2020年版の『とらの巻』は5月下旬に発売予定)。
──マスターする時期は?
少し整理してみよう。
【第一段階の教材】~6月末
・うかる!宅建士 速攻テキスト(駿台)
・うかる!宅建士 一問一答+予想模試(駿台)
【第二段階の教材】7~10月
・どこでも宅建士 とらの巻(LEC)
・出る順宅建士 ウォーク問❶❷❸(LEC)
あと9月下旬に『直前予想模試』も必要になるが、今はまだ考えなくてもいい。とにかく「第一段階の教材」が2冊、「第二段階の教材」が4冊必要だということは頭に入れておいてほしい。
「合計6冊もいるのか、、」
と二の足を踏んでしまう人もいるかも知れないが、心配はいらない。
駿台の『一問一答』をマスターした後にLECの『ウォーク問』3冊を解けば、最初から8割、いや8割5分を超える正解率が得られるからだ。
俄には信じられないだろうが、私や息子の健斗が自ら解いて肌で感じていること。仮に『ウォーク問』で8割の正解を得られたのなら、後は残りの2割の過去問を繰り返してマスターするだけ。
それだけ一問一答集をマスターする意味が大きいのだ。だから私は、一問一答集が仮に6月末までに終わらなかったとしても、7月末、いや極端な話、8月のお盆休みまでにマスターできればいいとさえ思っている。一問一答にはそれだけの価値がある。
だからこそ私は昨年末に、2020年版の一問一答集の選別に血眼になっていたのだ。
ちなみに一問一答集を、今の目線で3つ挙げるとしたら、駿台以外では次の2冊となる。
・宅建士どこでもチャレンジ重要肢攻略999(日建)
・パーフェクト宅建の一問一答(住宅新報出版)
駿台の台頭によって、昨年ベスト3入りしていたユーキャンが圏外となった。とはいえユーキャンも悪くはないので、相性が合えば使ってもいい。
「カリキュラムを俯瞰する」と題した今回のブログ記事。細かな計画は今後の課題にするとして、今現在、カリキュラムの大枠を把握していただくための記事が必要だと思った次第である。
今年の宅建合格を目指す皆さんが、ある程度の道標を事前に頭に入れておいた方が、不安も軽減でき、モチベーションも上がるに違いない。そう考えたわけだ。ゴールはまだまだ先だが、このカリキュラムを確実に消化できるよう頑張ってほしい。