──短絡的な情報に惑わされるな
SNSなどに流れてくる情報に、宅建は
「100時間の勉強で合格できる」
「1ヶ月前から始めれば大丈夫」
などといったものがある。
どこまでが真実かは分からないが、少なくとも法律の初学者が、この時間(期間)内で一発合格するのはほぼ不可能と思ってよい。
権利関係のマスターだけで、それと同等か、それ以上の時間がかかるからだ。
これで合格が可能なのは、偏差値が高い大学の法学部出身か、司法試験の短答や司法書士試験に合格しているなど、民法の学習に時間を割く必要のない一部の受験生に限る。
上記のような情報を、部分的に参考にする程度ならまだしも、これからの学習の指針とすべくオールインしてしまうのはまずい。
仮にそれが真実であったとしても、合格者の1%とか、そういった特殊な例なのだ。一般の受験生が真似できるものではない。
通常、初学者が宅建合格に必要な学習時間は、少なく見積もって300時間。私は、過去のブログの中で400時間を主張している。
一日2時間で半年ちょっと。これが標準的な宅建合格に必要な学習時間だと思ってほしい。
4月1日から勉強をスタートさせると、丁度これくらいの時間になる(10月試験の場合)。
──たとえ少しでも毎日勉強する
私の経験上、2日以上勉強しない日が続くと、学習のリズムが崩れる。
一週間に1日だけ、勉強が順調に進まなかったときのために予備日を設けるのなら良いが、基本的には毎日続けてほしい。
継続は力なりというが、その通りである。
▶継続は力なり®️
https://paparing-takkenshi.com/entry/2020/01/29/001837
一日2時間以上が理想だが、超絶忙しかったり、体調の悪い日だってある。そんな日でも、何とか一日30分だけは勉強した方がよい。
私の場合、風邪で熱が38℃あっても、一日30分の勉強だけは死守した。
そして、その日の不足分は、週末の予備日で埋め合わせする。そのための予備日である。
ただし一日2時間だから、単純に週に14時間やればいい、というわけではない。平日にまったく勉強せずに、土日に各7時間ずつ、計14時間やれば同じ、とはならないのだ。
勉強にはリズムがあるから、そんな偏った学習では途中で頓挫するのがオチである。
とにかく2日以上の空白期間を作らない。これが3日、4日、、一週間となれば、リセットしてまた最初からやり直しである。
こんなんで合格できるはずがない。
極端な話、毎日勉強を継続できる人は合格し、できない人は不合格となる。
こう結論づけても過言ではないと思う。
──途中で教材を買い換えない
最初にこれを使うつもりで用意した教材は、途中で買い換えない方がよい。あまりにも自分には合わないと思った場合に限り、使い始めて2週間以内ならば買い換えてもいいと思う。
ただし、その時期が4月や5月ならまだしも、夏以降の買い換えは御法度である。
何がよい教材かを、早い段階で見極めることも大切だ。そのためには、ある程度の情報収集能力も必要ということだろう。
勉強期間中に、SNSにどっぷりというのはお勧めできないが、早い時期に、SNSで情報を収集することは十分に意義のあることである。
メイン教材を早い段階で決定し、あとはそれを極められるくらいに使い倒す。途中、隣の芝生が青く見えるかも知れないが、他人は他人、自分は自分である。
最初に決めた教材を、きちんと消化できるまで使い続けることも力だし、才能だと思う。
他人が使っている教材に頻繁に目移りするようでは、合格は遠のくばかりである。
──一問一答のマスターに全集中
私は自身のブログの中で、一問一答の重要性を何度も説いてきた。一問一答のマスターこそが短期合格のカギなのだと、、
四択の過去問を、一肢ずつ一問一答のように解いていくことも可能だが、できれば一問一答集として編集されている教材を使ってほしい。
というのも、四択の過去問には超レアな肢が混じっていることがあり、必ずしもすべての肢が重要とは限らないからだ。
それならば最初から、頻出かつ重要な肢のみで構成された一問一答集を使った方がよい。
一問一答は、単に正誤の判定をするだけではなく、なぜ正しいのか、どこが誤りなのかを明確にしておく必要がある。
誰かに説明できるくらいに、、
そこまで出来て、そのレベルにまで到達して、初めて一問一答を制したと言えるのだ。
とにかく一問一答の精度を高めて、最低でも正答率95%以上、できれば100%にする。そうすれば、次の四択過去問(分野別)への移行がスムーズに進む。怖いくらいに、、
一問一答を制することができれば、ほぼ8割方合格したようなものである。一問一答をマスターした人が、次の四択過去問ができなくて挫折したという例を私は知らない。
私が使っていたのは『パーフェクト宅建の一問一答』だったが、これをマスターした後に『ウォーク問』を初見で解いたときの正解率が、9割に達していたことは伝えておきたい。
時間比率でいえば、一問一答が7で、四択過去問が3といった感じだ。いや、私の場合、8対2くらいだったかも知れない。
それくらい一問一答が重要なのだ。
私のブログの読者の一人が、昨年、私と同じ勉強法で一問一答を消化したあとに分野別過去問に移ったら、初見の正解率が9割だったとブログのコメント欄で教えてくれた。
私とまったく同じである。
違いがあるとすれば、一問一答と分野別過去問が日建学院の書籍だったということ(注・LECのウォーク問も並行して使用した模様)。
ちなみにその読者の方は、昨年の10月試験を受けて、43点で合格したらしい。
一問一答のあとに分野別過去問に移る勉強法、すなわち「勝利の方程式」こそが、私が受験生の皆さんに一番に伝えたかったことである。
▶勝利の方程式とは?®️
https://paparing-takkenshi.com/entry/2020/02/11/011433
この読者の方も、その勉強法で合格した。
私や息子の健斗もそうだが、これを実践して合格した人たちが他に何人もいる。
まだまだ絶対数は少ないが、この勉強法(勝利の方程式)は間違っていない、いや正しかったことの証左だと私は思っている。