──実力を可視化する
これまで勉強してきて、今の実力を測るには過去問はうってつけだろう。
単に年度別の点数だけではなく、正解率を自身の実力の尺度とすることができるからだ。
一問一答でもそれは同じ。120問解いて90問正解ならば、正答率は75%ということになる。
こうやって数値化(可視化)して、次は80%、その次は85%というふうに目標を設定して取り組めば、モチベーションだって維持できる。
そして何よりも、自分の今の実力が分かる。可視化できる。このことの意味は大きい。
テキストの読み込みだけでは、いつまで経っても自分の立ち位置が分からないからだ。それに実力を数値化していないと、次の目標が設定できない。
今のような情報化社会に過去問の重要性に疑問を持ち、テキストにオールインしてしまうテキスト至上主義者がまだまだ多いのが現実だ。
そこが残念で仕方がない。ギリギリまでテキストに専念し、本試験の直前に過去問で実力を測ろうとしてもダメ。
それでは遅い。手遅れなのだ。
▶テキスト至上主義の弊害®
https://paparing-takkenshi.com/entry/2020/01/19/000450
──過去問で論点をあぶり出す
Twitterなどで、時々こんな意見を目にする。
「何度も過去問を解いていたら答を覚えちゃって、、これ以上やる意味あるんでしょうか?」
過去問を何度も繰り返せば、正解番号を自然と覚えてしまう。でもそんなのは普通であって、むしろまったく覚えていない方が珍しい。
答を覚えるほど過去問をやり込んだ。それはそれで素晴らしいことだと思う。しかし、各肢の論点はちゃんと頭に入っているのだろうか?
過去問は、正解肢を導き出せればそれで終わり、というわけではない。すべての過去問には論点がある。それも一肢一肢に論点が内包されているのだ。
その論点をきちんと理解し、すくい上げ、自分の血肉とする。仮に四択過去問の正解肢が1番だったとしても、2~4番の肢もしっかり分析する。
そこまで出来て、その上で全体として95%以上の正解率を叩き出す。これでようやく過去問を制したといえる。
正解番号を選び出して終わり、ではない。終わりにしてはいけない。
▶95%以上が合格ゾーン®
https://paparing-takkenshi.com/entry/2020/02/14/202428
──必要な過去問数は?
書店の宅建コーナーへ足を運ぶと、10~12年分の過去問集が最も多いことに気付く。
数にして500~600題。やはり合格にはこれくらいの数をこなす必要がある。250~300題のものもあるが、これでは恐らくボーダー付近だろう。
有名なLECの『ウォーク問』(全3冊)で550題。これを一肢ごとに分解すると2,200問。一見、多く感じるかも知れないが、気後れしてはならない。これが合格に必要な数なのだから。
また過去問を選ぶ場合、年度別ではなく分野別を選んでほしい。その理由は次のとおり。
▶年度別過去問集の落とし穴®
https://paparing-takkenshi.com/entry/2020/02/18/191642
──模試は受けるべきか?
現在の自分の実力を測るには、過去問以外に模試も解いた方がいい。余裕がなければ市販の模試でも構わないが、大手の予備校が主催するオープン模試も一度は受けておくべきだろう。
これほど今の進捗状況を可視化するのにうってつけのものは、他にないからだ。個人的な実力だけではなく、全体の中の立ち位置が分かるのがいい。
市販の模試の場合、大手予備校の豊富なデータに裏打ちされたLECやTAC、日建あたりは良質な問題が多い印象だが、それ以外の模試は、本試験との乖離が大きかったりと、今一つ信頼性に欠ける。
これから市販模試の購入を検討されている方には、予備校が出しているものをお薦めしたい。
▶LEC宅建士 渾身の5冊
https://paparing-takkenshi.com/entry/2023/05/31/232628
──論点の数がモノをいう
過去問は、正解番号を言い当てることを最終目的としてはいけない。4つの肢のすべてを分析し、その中の論点を一つずつ押さえていく。
一つの過去問を解けば、4つの論点に出くわす。その一つ一つを、自身の中に取り入れ、脳内にインプットする。以前に私が、
「過去問を解くということは、アウトプットとインプットを同時に行う作業のことである」
といったのはそのためだ。
▶過去問を解く意味とは?®
https://paparing-takkenshi.com/entry/2020/01/18/185515
そうやって一つ一つの論点を脳内にインプットし、それを模試などでアウトプットしていく。その地道な繰り返しが力になるのだ。
一説によると、宅建合格に必要な論点は、およそ500~1,000らしい。
一問一答はもちろん、四択過去問の各肢にも必ず論点がある。過去問を解くたびに、その論点の一つ一つを脳内にストックしていってほしい。
その数が多ければ多いほど、合格に近付ける。模試でも本試験でも、瞬時に誤りの肢をさばくことができるようになるのだ。
これこそが「合格するための秘訣」である。
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