宅建・史上初の小学生合格者の父による宅建合格ブログ

史上初の小学生合格者(当時12歳/小6)の父による宅建合格ブログです。これから宅建試験にチャレンジする方々に、最短距離で合格を勝ち取るためのノウハウを提供します。勝利の方程式&95%理論の提唱者!!

宅建士 出るとこ集中プログラム&10分ドリル(2023年版)

──はじめに

今春も吉野塾の吉野先生から、宅建士 出るとこシリーズの最新版をご恵贈いただいた。

『出るとこ集中プログラム』は3年連続、『出るとこ10分ドリル』は2年連続のご恵贈である。

2023年版はどちらも桜色(ピンク)を基調とした表紙になっている。

吉野先生には、この場を借りて御礼申し上げます。

いつものことながら、ご著書の最初のページを開くと吉野先生の直筆サインが添えられていた。

こういった経緯があるから吉野先生の教材をオススメするのではない。

私は以前から、初学者に適切な教材として次の3つを推奨している。

・宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト(東京リーガルマインド/LEC)
・らくらく宅建塾(宅建学院)
・宅建士 出るとこ集中プログラム(中央経済社)

実際に書店に足を運び、数多の宅建書籍を手にして調査した結果であり、この点は昨年から変わっていない。

それでは、吉野先生の出るとこシリーズを順に解説していこう。

──出るとこ集中プログラム

市販の宅建テキストの中で、初学者向けで、しかも通読に適したものとなるとそれほど数は多くない。

先の3種のテキストの中の一つ『出るとこ集中プログラム』には他にはない特徴がある。

全体のページ数が、トリセツが約600ページ、らくらくが約500ページなのに対し、この出るとこ集中プログラムは約340ページしかないのだ。

通常、これくらいのページ数だと通読本ではなく要点まとめ的な本になるはずだが、出るとこ集中プログラムはそうはなっていない。

もちろん図や表も豊富だが、あくまでも本文がメインである。

にもかかわらずこのページ数!

情報量も不足せず、上記トリセツやらくらくと比べても遜色ない。

前書きにもあるが、直近7年分の本試験で40〜42点を得点できるだけの情報量が本書には収められている。

特に権利関係が異色の出来で、隅々まで理解・記憶できれば大きなアドバンテージとなることは間違いない。

各セクションの終わりに、内容が理解できているかどうかをチェックする一問一答も用意されている。

一問一答は全部で264問あり、市販の宅建テキストとしては多い方である。

──出るとこ10分ドリル

出るとこ集中プログラムの姉妹品として、昨年から『出るとこ10分ドリル』がラインナップに加わった。

総ページ数は約230ページで、各テーマごとに

・ドリル① 空欄を埋めなさい
・ドリル② 間違いを直しなさい
・ドリル③ 過去問にチャレンジ!

と3種のドリルで構成されている。

中でもドリル①が秀逸で、条文の穴埋め問題を中心に編集してある。

この穴埋めができるようになれば、別途、法律学習には欠かせない条文素読をしなくても良いくらいだ。

ドリル②は、いわばドリル①の確認問題で、本書のキモともいえるドリル①を補強するものである。

つまり「間違い探し」の一種だが、宅建試験自体が間違い探しのようなものなので、実践トレーニングだと思って解いてみてほしい。

そしてドリル③で、ようやく通常の過去問が登場する。

2023年版から、近年の難化傾向を考慮してか、司法試験問題を皮切りに他資格の問題の肢などが追加された。

これによって、宅建試験に限定されない幅広いリーガルマインド(法的思考力)が養えるようになるはずだ。

──10分ドリルの補足

上記トリセツやらくらくの基本テキストは初学者向けだが、集中プログラムは初学者から中級者向け、10分ドリルは中級者向けの教材だと思う。

その理由として、集中プログラムは権利関係の掘り下げがやや深く、10分ドリルの穴埋めは初学者には少しハードルが高いと感じたからだ。

もちろん初学者でも根気よく学習を続けていけば、10分ドリルをマスターすることは可能である。

正答率の低い問題でも、案外、条文知識ですんなり解けたりするもの。

合格レベルにある他の受験生との差別化を図りたければ、通常の過去問演習に加え、頻出条文をインプットしていくことが効果的だ。

その際、条文を素読するのではなく、条文中のキーワードを穴埋めにして解いた方が記憶に残りやすい。

10分ドリルは、その目的を達成するための最適な教材といえる。

特に民法は、他の法律系資格を目指している人にも役立つだろう。

こういった10分ドリルに似た市販書籍が他に見当たらないため、希少価値の高い教材だと思う。


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2023年の羅針盤

──選んだ教材を信じ切る

まだ宅建試験に合格していない受験生で、市販の教材を年間に10冊以上購入している人は要注意だ。

数多くの教材が手元にあると安心する気持ちは分からなくはないが、それだとむしろ合格を遠ざけてしまう。

どの教材も適当に流し、中途半端なまま本試験を受けても失敗するだけ。

そんなことは素人でも分かる。

ところが、

「もっと自分に合った教材がどこかにあるに違いない」

そう思って書店に足を運ぶ。

あるいはAmazonで教材をピックアップし、注文を確定してしまう。

そして本棚や机の上に山積みされた教材を見て、ため息をつく。

「何やってんだ俺(私)は、、」

いつまで経っても合格できない独学者の典型的なパターンだろう。

教材を活かすも殺すも自分次第。

その教材が、エスカレーターのように動いてあなたを合格まで送り届けてくれるわけではないのだ。


──情報量で優劣は決まらない

トリセツやらくらくといった情報量の絞られたテキストは読みやすい反面、途中で不安になることがある。

情報量の制限ゆえ、過去に出題されているのにもかかわらず、テキストに載っていない論点もあるからだ。

それでもっと詳しいテキストに走り、結果として今度は挫折してしまう。

情報量の多いテキストには、挫折しやすい負の一面もあるのだ。

だから私は、以前からテキストは2冊用意することをオススメしている。

通読用の易しめのテキストと調べるための詳しいテキスト。

上記『トリセツ』『らくらく』が普段使いの易しめのテキストで、LECの出る順『合格テキスト』(全3冊)やTACの『わかって合格る』あたりが調べ用テキストの代表例である。

初学者がいきなり合格テキストやわかって合格るを使っても、途中で投げ出してしまうのがオチだ。

ならば最初から、情報量の絞られた易しいテキストを用いるべき。

易しいテキストだと不安になることは理解できるが、一冊のテキストを最後まで通読しなければ、始めから何もやっていないのと変わらない。

仮に内容が十分に頭に入っていなくても、最後まで読み切ったことで全体像を俯瞰でき、自信にもなるのだ。

──チェックは一問一答で

テキストを読んでも、本当に理解できているかどうかは分からない。

テキストの理解度を確かめるには、並行して一問一答を解くことだ。

ただし、その場合の一問一答は、過去問から抜粋した肢で編集されているもの選んでほしい。

宅建試験は、過去問の焼き直し問題が全体の2/3以上を占めており、これを活用しない手はないからである。

一問一答の習得度は、その正答率を計算することで表すことができる。

もちろん、単に○✕の判定に終始せずに内容の理解を重視すること。

いきなり四択過去問から入る初学者もいるが、四択だと論点が分散し、焦点がぼやけてしまう可能性がある。

どういうことかというと、4つの肢すべてが、必ずしも同じ項目から出題されているとは限らないからだ。

まったく別の論点が、4つの肢のどこかに混じっている可能性もある。

これでは初学者は混乱するだけ。

初学者がダイレクトに知識を吸収するには、一問一答が最適なのだ。

──2段階の学習法

私は自身の勉強法を、第一段階と第二段階の2つに分けて考えている。

第一段階では、易しめの基本テキストと一問一答を用いる(上記参照)。

第二段階では、法改正が万全な『とらの巻』(2023年5月に発売予定)と分野別の最高峰『ウォーク問』①〜③で仕上げていく。

第二段階の教材は定番化しているが、第一段階のそれは流動的だ。

以前は、テキスト&一問一答ともに駿台そして日建へと移り、今はLECのトリセツがイチオシである。

テキストと一問一答は必ずしもリンクさせる必要はないが、同じ出版社・同じシリーズの方が使いやすい。

私は過去のブログでも、トリセツの基本テキスト&一問一答を第一段階の教材としてオススメしているが、らくらくと日建の一問一答をタイアップさせて使用しても構わない。

らくらくシリーズにも一問一答は出ているが、収録問題数が430問しかなく、さすがに少なすぎる。

その点、トリセツや日建、ユーキャンあたりは800問あるから問題ないし、TACのみんなが欲しかった!の一問一答は851問、パーフェクト宅建士の一問一答は1000問である。

TACのわかって合格るは600問しかないが、超基礎的な問題を省いてあるので、実質800問と変わらない。

第一段階の学習は、6月末を目処に終わらせてほしい。

その際、一問一答の正答率は95%以上に仕上げておく必要がある。

今後、更なる合格レベルの知識を構築していく上での土台となるからだ。

便宜上、学習期間を4月から10月の本試験前までとし、初学者向けの大まかな計画表を掲げておく。

この計画表をしっかり頭に入れ、日々の学習に励んでもらいたい。

夏以降、予備校の会場模試を受けたり、直前期に市販模試を購入して解いたりすると思うが、

あくまでも

一問一答→分野別過去問

が学習の中心である。

私はこれを「勝利の方程式」と呼んでおり、宅建ピラミッドの中核をなすものである。

問題別・宅建ピラミッド®
https://paparing-takkenshi.com/entry/2020/09/13/182840

このように一問一答と四択過去問(分野別過去問)をきっちり仕上げることが合格へと結び付くのだ。

──youtubeについて

テキスト代わりにyoutubeで学んでいる受験生も少なくないと思う。

ただテキストとyoutubeのどちらかを選べと言われたら、私なら躊躇なくテキストの方を選択する。

テキストに比べると、youtubeはどうしても網羅性に欠ける。

またテキストと同じ情報量をyoutubeで再現しようとすれば、30分動画ならば恐らく100本は軽く超えるはず。

しかもモノにするには、何度も繰り返し再生させなければならない。

それだけの時間を動画の視聴に費やすくらいなら、テキストを軽く読んで過去問に時間を使った方がいい。

メイン教材は紙媒体で、youtubeはあくまでもサブとして活用する。

全部を視聴するのではなく、苦手な項目に絞って視聴するのだ。

──おわりに

初学者の中には、直前期に模試などの予想問に走ってしまう人が少なからずいるようだが、過去問が未完成のうちは過去問から離れない方がいい。

過去問の正解率85%で予想問にオールインするくらいなら、過去問の正解率を95%以上にして予想問に手を出さない方が合格に近付ける。

本試験では過去問の焼き直し問題が7割程度出題されるが、予想問が的中する確率は5%未満である。

過去問は単にアウトプットするだけの材料ではなく、学ぶためのもの、つまりインプット的な要素が強いのだ。

このことに早い段階で気が付けば、その後の学習にも拍車がかかる。

以前にもブログで述べたが、テキストと過去問の勉強時間の比率は2対8もしくは3対7である。

テキストは軽く2周もすれば十分。あとは過去問の解説を読んでも分からないときに調べるために用いる。

テキストはさらっと、過去問にたっぷり時間を注ぎ込む。

合格する人は多少の違いこそあれ、概ねこんな感じで学習している。

間違ってもテキストや予想問に時間を使いすぎてはいけない。過去問が仕上がっていなければ尚更である。

このブログ記事が、独学者の皆さんの羅針盤になることを切に願う。

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トリセツvsみんほし、どっちを選ぶ?

──はじめに

宅建の2023年版、まだすべての教材が出揃ったわけではないが、LEC『トリセツ』の売り上げが好調だ。

全体的には『みんほし』の方が優勢だが、こと宅建に関しては例年のような一人勝ちにはならない気がする。

ちなみに、みんほしとはTACの「みんなが欲しかった」の略称である。

実は最近まで、私は売り上げトップのみんほしを推薦教材に挙げなかった。

それには理由がある。

ご存知の方もいると思うが、私の勉強法に「一問一答」は欠かせない。

同じ出版社の同じシリーズの中に、一部の例外を除き、一問一答が含まれていないものは除外していた。

2022年版までのみんほしシリーズにはその一問一答が含まれておらず、これが私がテキストを推薦する上での大きなあしかせとなっていた。

ところが先日、そのみんほしシリーズから一問一答が発売された。

売り上げNo.1のみんほしに一問一答がラインナップされたのだ。

さすがにこれは放っておけない。

一問一答の発売日に合わせて書店に足を運んだ私は、その場でみんほしのテキストと一問一答を購入し、すでに手元にあるトリセツシリーズとの比較を試みることにした。


──テキストを比較する

どちらもオールカラーで、分冊できるセパレート方式の一冊本である。

【トリセツ 基本テキスト】

総ページ数は600ページ余り。

トリセツは初学者向けで、法律をかじったことがない人でも一から順に学んでいくことができる。

初学者向けではあるが、同シリーズをすべてマスターすれば合格ラインは超えてくると思う。

図や表も多いが、あくまでも本文がメインなので通読にも適している。

本文と図・表の割合はおよそ5対5。

情報量こそ絞られているが、その分、基本事項を徹底的にマスターできる。

文章も読みやすく、重要論点がダイレクトに頭に入ってくる感じだ。

LECの合格テキスト(全3冊)の情報量を10としたら、トリセツは5くらい。

それでも知識の土台となる基本レベルの情報だから十分に価値がある。

LECの友次先生の講義動画が全編45回分、スマホ等で無料で視聴できる特典があり、さらに2023年版から、巻末に別冊『重要論点集』も加わった。

重要論点集については、友次先生がyoutubeに動画を上げていたので、そちらを視聴していただきたい↓

https://youtu.be/vYUVg8cXnM4

【みんほし 宅建士の教科書】

ページ数は同じく600ページ余り。

情報量はトリセツよりやや多く、合格テキスト10に対して6くらい。

一見、初学者向けのテキストに思えるがそうではなく、ある程度基礎が固まってきた中級者向けである。

理由は、本文の文章量の少なさと図や表が異様に多いところだ。

本文と図・表の割合は3対7、いや2対8かも知れない。

特に「板書」と称したレジュメのような箇条書きが至る所にあり、本文はほんの気持ち程度に添えられている。

板書は手書き風のフォントでまとめられており、好みが分かれそう。

初学者がいきなりみんほしのテキストから入ると、この板書の前で二の足を踏んでしまうに違いない。

あたかも「さあ覚えろ!」と無言の圧力をかけられているかのようだ。

みんほしを途中で投げ出す人が多いのはそのためだろう。

ただ、文章よりもレジュメのような箇条書きの方が覚えやすいという人も中にはいるので、そういった人はみんほしシリーズを使えばいいと思う。

権利関係からではなく、宅建業法から始まっているところもみんほしシリーズの特徴の一つといえる。

──一問一答を比較する

どちらも過去問から抜粋した一問一答で成り立っている点がよい。

【トリセツ 頻出一問一答集】

トリセツの一問一答は、2022年版の727問から2023年版は800問へと若干グレードアップした。

一問一答の主流が600〜1000程度なので、問題数は及第点といえる。

またトリセツの一問一答には、主として2つの特徴がある。

1つ目は、通常の解説のすぐ上に「一行解説」が施されている点だ。

最初のうちは通常の解説もすべて読んでいくが、何度か繰り返しているうちに段々と煩わしくなっていく。

こんなときに一行解説が役に立つ。

設問を読んで○✕を答えるだけでは本当の力は身に付かないが、一行解説が瞬時に頭に浮かぶくらいまでやり込めば十分力になるからだ。

それを目指してほしい。

2つ目は、アプリを使ってスマホ学習ができる点だ。

トリセツの一問一答は大きくて持ち運びに不便だが、スマホにアプリを入れることで、外出先でも、またスキマ時間にも問題を解くことができる。

ただし、アプリの利用開始日は2023年4月1日である。

【みんほし 一問一答問題集】

トリセツとの決定的な違いは、本の大きさが一回り小さいことだろう。

トリセツシリーズがすべてA5サイズなのに対し、みんほしの一問一答はコンパクトなB6サイズである。

収録問題数は851問で、トリセツの一問一答よりやや多い。

しかし、みんほしの一問一答に「一行解説」はないし、アプリにも残念ながら対応していない。

本の大きさが小さめなことと問題数が若干多いことを除けば、トリセツの方に分があることは否めない。

だがみんほしのテキストを使っている人は、両者がリンクしていることもあり、同じみんほしシリーズの一問一答を使うべきだと思う。

──おわりに

初学者がまず最初にやるべきは基本テキストと四択過去問ではなく、基本テキストと一問一答である。

この2冊を完璧に押さえれば、十分な基礎力が養えるからだ。

初学者がいきなり四択過去問から入っても戸惑うだけ。

テキストを除けば、

一問一答→分野別過去問

の順に勉強していってほしい。

それこそが合格への黄金ルート、

“勝利の方程式”

に他ならないからである!!

その全容は、次のブログ記事を読んでいただければ理解できるだろう。

問題別・宅建ピラミッド®
https://paparing-takkenshi.com/entry/2020/09/13/182840

この宅建ピラミッドを下から順に積み上げていけば、自ずと「合格」というゴールにたどり着く。

地道な作業かも知れないが、頑張ってピラミッドを制覇してほしい。

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令和4年度 宅建合格発表

 

──合格発表の内訳

 

令和4年11月22日(火)、2022年度の宅建試験の合格発表があった。

 

合格ライン=36問以上

合格率=17.0%

 

https://www.sjt.co.jp/news/89943

(住宅新報webより)

 

合格された皆様、おめでとうございました!!

 

 

──没問の影響は?

 

各予備校や講師陣の合格ライン予想はほぼ34〜36点に収まっていたので、これらのどれかが合格基準点になるであろうことは推測できた。

 

ただ難易度が昨年とあまり変わらないという意見も多かったので、36点はないのでは?と思われた。

 

だが蓋を開けてみると結果は36点!

 

問48の統計問題が没問となったので、本来は35点だったのに36点になったのでは?という人もいる。

 

しかし問48は選択肢4を選んだ人が圧倒的に多く、選択肢1〜3を選んだ人は一説によると1割そこそこ。

 

今回の合格率が17%であることを加味すれば、問48を全員正解としたところで、合格率が16%前後に下がることはあっても合格ラインまでは変わらないのではないか?

 

これも手元に詳細なデータがあるわけではないので推測の域を出ないが、私はそう思っている。

 

 

──昨年との差は何か?

 

本試験直後のTwitter民の感想や私の肌感でも、難易度という点では昨年とそんなに変わらないと思った。

 

昨年の合格ラインは、10月試験も12月試験も共に34点だった。

 

だから私も、Twitter上で34ないし35点ではないかとツイートした。

 

少し考察してみる。

 

難易度は昨年と大差ない。ではなぜ2点もの開きが出たのか?

 

よく言われることだが、受験生のレベルが上がったのでは?という意見。

 

もちろんそれも要因の一つだと思うが、5年や10年の歳月があればそれも考えられなくはない。

 

しかし1年で、同程度の難易度が平均で2点も開くのは考えにくい。

 

ここからは私の分析であって、一般論ではないことをお伝えしておく。

 

昨年と今年の本試験問題の一番の違いは、各問題の難易度のギャップの大きさにあると思う。

 

どういうことかというと、昨年は易しい問題と難しい問題のギャップがそれほど大きくはなかった。

 

だから基礎力がイマイチの受験生にとっては、これが易しい問題なのか難しい問題なのかの区別が付きにくかったに違いない。

 

その区別が付かないので、本来ならば解けるはずの易しい問題まで落としてしまっていたのではないか?

 

基礎力が盤石ならば、この問題が易問なのか難問なのかを瞬時に判断し、易問を確実にすくい上げていくという戦略が可能だ。

 

つまり昨年は、基礎力が完璧とはいえない受験生がそういった部分で失点してしまったものと考えられる。

 

対して今年の問題は、難しい問題は極端に難しく、その手の問題を易問だと錯覚する受験生は少なかった。

 

だから易しい問題を落としてしまう可能性は、今年の方が少ない。

 

難問か易問かの区別が付きにくい昨年の本試験問題と比べ、今年の問題はその区別が昨年より容易だった。

 

この違いが2点もの開きを生んだのではないか、というのが私の考えだ。

 

 

──過去問だけでは合格できない?

 

資格試験である以上、テキストと過去問の両方が必要なのは間違いない。

 

要は比重の問題である。

 

テキストよりも過去問に偏重した学習をしてきた受験生にとって、宅建試験はもはや過去問だけでは通用しないのでは?という主張だ。

 

しかしながら、過去問だけで合格している受験生もたくさんいる。

 

例えばLECのウォーク問。

 

この伝統ある過去問集を使って合格する人もいれば合格しない人もいる。

 

突き詰めれば、過去問をどれだけ自分のものにできたか、、

 

単に○✕や正解番号を言い当てるのではなく、肢レベルでの理解、つまり各肢の理由付けができるくらいまで過去問をやり込んだのか?

 

誰かに説明できるくらいまでマスターできたのか?

 

結局はその差だと思う。

 

毎年のように、本試験直後に

 

「宅建はもはや過去問だけでは通用しなくなった」

 

という声を聞くが、その後に本試験問題を丁寧に分析していけば、実は過去問知識だけで7割程度は解けることが判明していく。

 

あとは新規の問題から数問拾えれば合格ラインは余裕で超える。

 

今年の問題も例外ではない。

 

過去問は通用しない、過去問だけでは合格できないのではなく、過去問程度の知識の問題をポロポロ落としてしまうことが問題なのだ。

 

実際、受験生の正解率が50%を超える問題を1問も落とさなければ合格できることはデータが証明している。

 

基礎が大事、過去問が大事というのはそういうことなのだ。

 

それに気付かずに難問、奇問にとらわれていては本末転倒である。

 

言い換えれば、難問、奇問を除いた過去問が大事ということ。

 

LECのウォーク問でいえば、特A、A、Bの問題が重要で、C問題はやっても良いが、やらなくても合否には影響しないということだ。

 

基礎力が盤石ならば宅建試験は誰でも合格できる。

 

詳細なテキストを隅々まで読み込んでマスターする必要はないし、過去問の難問、奇問を深追いする必要もない。

 

そのことを踏まえて、リベンジ組の皆さんには2023年度の宅建試験に再チャレンジしてほしいと願っている。

 

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7つのメッセージ(2022秋)

宅建受験生へのメッセージともいえるこれらのシリーズも、今年はこれで最後となる。

どのツイートも、単なる思い付きでしたためたものではない。

私自身の経験と息子に携わったきた経験、そして3年半にわたってTwitterの宅建受験生らと関わってきた「3つの経験」から導き出したものだ。

すべてのメッセージが心に響かなくても、どれか一つでも頭の片隅に入れておいてもらえれば、と願っている。

 

【その一】

宅建試験は、難問が解けるか解けないかで合否が決まるわけではありません。

過半数の受験生が正解するような基本問題をいかに取りこぼさないかが重要です。

過去問でいえば、A〜Cランクのうち、A,Bランクの問題を100%マスターする!

難問ではなく、基礎を徹底できた人が合格するんですよ✨

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1558337931987025920?t=nlRw0xa7ihlipGAazJLdng&s=19

 

【その二】

基礎を徹底させると、本試験でもこれは易問なのか難問なのかの区別が付くようになります。

一番まずいのは、両者がごっちゃになってしまうことです。

その判別ができないから、普段なら解けるはずの易問を落としたりするんです。

基礎が盤石ならばそういったことが激減します。

これが大きいんですよ☝️

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1558399615107727360?t=Ctf3quf2EeLcxPycQIv1jw&s=19

 

【その三】

SNSを見ていると、過去問を8割正解したらすぐに次の問題集に移りたがる人がいます。

私の感覚では、正答率80%なんてまだまだ深い霧の中を彷徨っているのと同じです。

どうして90→95%と詰めていかないんですか?

95%以上になって、ようやくこれまでとは違った別の視界が開けてくるんですよ💫

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1563501746512867329?t=Sb5SEg2B4KD5XEgav42KAw&s=19

 

【その四】

正答率95%も必要ない!

毎年、必ずいるんですよ、こういうこと言う受験生が、、

そして不合格になって現実を知ることになるんです。

95%で大丈夫??

合格する人のマインドは大抵こちらです。こういう目的意識の高い受験生は、95%どころか最終的な正答率を98%以上に持っていくことが多いです📈

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1565851689999282176?t=jE7ZYobgN1rTeVaRp_lIYg&s=19

 

【その五】

過去問だけでは合格できないから過去問は必要ない!

こう決め付けるのは危険です。

仮に、合格に必要な正解率が7割だとします。

過去問知識で6割しかとれなかった場合、残りの1割の対策を講じれば良いだけのこと。

もし過去問をまったく解かなかったら、最初の6割はどうやって埋め合わせしますか?

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1566227555270926336?t=NJhQu069To_PmR0vy2wnTA&s=19

 

【その六】

過去問の点数と模試の点数はまったくの別物なので、同列に考えてはいけません!

過去問45点→模試30点台後半

過去問40点→模試30点台前半

過去問35点→模試20点台後半

一概には言えませんが、過去問の点数−7点ないし−8点くらいが、模試や本試験の点数になることが多いです📊

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1567818170005876736?t=ujUU_qcRG-qDm6nlMbAWEQ&s=19

 

【その七】

例えばジグソーパズルをやっていて、まだ数ピース残っているのに「全体像が見えてきたからおしまい」とはならないはずです!

一問一答や四択過去問もそれと同じで、合格レベルにある人ほど理解できない問題をそのまま残しておくことを嫌います。

極力最後まで仕上げる〜詰める、とはそういうことです🎯

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1570372444602667008?t=5hgDNu7DHddvv-xr37b3iA&s=19

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宅建受験生への14のメッセージ(2022)

2022年の4月から8月までの間に、私がTwitter上でつぶやいたものの中から14ツイートをセレクトしてみた。

すべて今年の宅建受験生に向けたメッセージとなっている。

たとえ一つのメッセージでも、本試験までのモチベーション維持にお役立ていただければ幸いである。


【その一】

いろんな教材に手を出して、どれも中途半端というのが一番マズいです!
10冊の教材をそれぞれ60%消化して終わりにするくらいなら、1冊の過去問(又は一問一答)を完璧に仕上げてください。
つまり核となる1冊を作っておくということ📘
それが武器となり、やがて合格へと導いてくれるからです🌈✨

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1516763754205421570?t=S_viHOAnvPZFLFhj61-JoA&s=19

【その二】

以前にDMでこんな質問をされたことがあります。 

「テキストを全部覚えれば合格できるんじゃないですか」

つまりその人は、過去問をやらなくてもテキストをすべてマスターできれば合格できると思っていたようです。
でもテキストより過去問の方が、言いまわしを含めて断然難しいんですけどね😅

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1516795480789118978?t=wQs9dNS-AzYexyloL1eZ5g&s=19

【その三】

情報量100の分厚い教材を60%消化して終わりにするくらいなら、情報量60の教材を100%消化してください‼️
基本テキストでも過去問集でもその点は同じです👍
とにかく核となる教材を最低一冊作り上げておくこと📖
その一冊がやがて合格へと導いてくれるからです🎯

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1524309230408577024?t=h9e1o2NXEM4_zzyAcJ2t6Q&s=19

【その四】

宅建試験は、4つの肢すべてを知っていないと解けないわけではありません。
常識で切れる肢が1つくらいは含まれているため、他に知っている肢が2つあれば正解にたどり着けます。
2択にまでは絞れるんだが、、
これって実は惜しくもなんでもなく、知ってる肢が1つしかない場合がほとんどです!

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1534842587601080320?t=yryno1e_Dx-gvG9GvFvj6g&s=19

【その五】

漠然とテキストを読み、YouTubeで講義を視聴し、そして漠然と過去問を解く。
これだけでは、いつまで経っても合格は困難です。
どこかで意を決して「詰める」作業をしないと、、
そのためには目標を数値化してください。
過去問の正解率95%以上!
これが合格するための一つの目安となります✨

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1535541142577717248?t=Z1nHhRLLWiILo_4QMVvU9A&s=19

【その六】

今の時期、税や免除は後回しで良いので、3大分野の底上げを図ってください。
過去問の正解率95%以上!
ここ3年余り宅建受験生と関わってきましたが、95%を「ハードルが高い」と言っていた人の大半は合格しませんでした。
これが現実です。
残り4ヶ月、気を引き締めて頑張ってください✊

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1536309205724205057?t=zCdw0nPTGpXhihXxVKGV3A&s=19

【その七】

厳しい言い方かも知れませんが、資格試験は結果がすべてです。
勉強の進捗状況を、過去問の正解率や模試の得点等でこまめにチェックしていってください。
実力を可視化するんです!
それをしないまま本試験を受けても玉砕されるだけです💣

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1536918934435561472?t=2WQoLAjbAQD5UdpzlThuVQ&s=19

【その八】

本試験までに仕上げたといえる教材が1冊もない、、
これがいつまで経っても合格できない人の特徴です!
あれもこれもと手当たり次第に教材を買い込み、結果、どれも中途半端なまま本試験日を迎えてしまう。
10冊の教材を適当に流すくらいなら、1冊の教材を完璧にした方がはるかに合格に近付けますよ👍

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1537608592601542656?t=AN55iHrENCJGgCk3a3bu8A&s=19

【その九】

宅建試験に合格する人の大半は、本試験日を迎える前から自分が合格することが分かっています!
これまで積み上げてきた自信がそう思わせるんです。
のちに合格証書を受け取るための手続きの一環として本試験を受けに行く、そんな感覚です。
これから本試験日まで、しっかり積み上げていきましょう✊

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1540687413047349250?t=cA5fKeN-FVyoT5_c_ohJRQ&s=19

【その十】

宅建試験は「広く浅く」と言う人がいます。
確かに権利関係の一部を除いてそれほど深さは感じませんが、だからといって浅くもないです。
合格に必要なのは、広く浅くではなく「広く正確に」ではないでしょうか?
基本的な部分の正確な知識、これが何より大切だと思います🎯

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1540880198396428288?t=D9zJuows2f3u4BHIjVZ4rg&s=19

【その十一】

やる気が出ないので勉強が進まない・捗らない。
こんな受験生って意外に多い気がします。
厳しいこと言うようですが、そんな人はいつまで経っても合格できません。
やる気は自然に湧いてくるものではなく、自らの意思でたぐり寄せるもの!
受け身の気持ちでいる間は、合格など夢のまた夢です🍃

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1543500311746473985?t=HiH-5ig49k4ac4P2TbZebg&s=19

【その十二】

過去問は、インプットとアウトプットを併せ持った学習の中心となる教材であって、模試は今現在の進捗状況を確認するためのアウトプット教材です。
模試には新規の問題もいくつか含まれているため、年度別過去問の平均点×0.8くらいの点数になります。
模試の点数で落胆する人が多いのはそのためです。

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1550516212278624256?t=H2wgRZyMTtzOx4ZwCyYZjg&s=19

【その十三】

宅建受験生の皆さんは、これまで勉強してきた教材を徹底的にやり込んでください。
特に一問一答と四択過去問。
これらを95%以上正解できるようになれば合格できます!
これからの時期、模試以外の新しい教材に手を出してはダメ。
今、手元にある教材の精度を高めていくことが当面の課題です📈

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1551001341748985856?t=v-ESlcJBS2h2HMtLY_1fDQ&s=19

【その十四】

①自分が選挙で一票投じたところで形勢は変わらない
②一日くらい勉強しなくても合否に影響しない

この2つの思考パターンは非常に似ていると思います。

確かに、一日の勉強量では合否に影響しないかも知れない、、
それでも続けるんです!
休まずに学習を継続できる人が、結局は合格するんですよ✨

https://twitter.com/PLdILq9hDsVhikJ/status/1555111066543468544?t=fbdmVMNwVwEzSK60-KY4bg&s=19

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統計データのまとめ(2022)【免除】

──はじめに

宅建試験の5問免除の一つに「統計」があり、問48がそれに当たる。

直近11年間の出題項目と出題数は、

・地価公示(11回)
・建築着工統計(13回)
・土地白書(12回)
・法人企業統計(10回)
・国土交通白書(5回)

と概ね5つに集約される。

仮に、これら以外の項目が肢の一つに含まれていたとしても消去法で十分対処できるので心配はいらない。

また統計では、「上昇か下落か」「増加か減少か」又は「何年連続か」あたりが重要であって、細かなパーセンテージまで覚える必要はない。

そのことを知らないが為に、数字に翻弄されて統計自体を諦めてしまう受験生が多いのが残念だ。

これらの「統計データ」は、一般的な市販テキストには掲載されていないため、独学で勉強してきた受験生には大いに参考になるはずである。

赤文字(+青文字)の部分をしっかり押さえれば1点ゲットできるだろう。

なお、下記の❲R4-3公表❳というのは、令和4年3月公表という意味である。

──地価公示 ❲R4-3公表❳

ここでいう地価とは、土地の価格のこと。これが前年に比べて何%上昇しただの下落しただのを公示したものが「地価公示」である。

令和3年の地価変動は次のとおり。

【全国平均】

全国平均の地価変動率は2年ぶりに上昇に転じ、用途別では、

〈住宅地〉2年ぶりに上昇
〈商業地〉2年ぶりに上昇
〈工業地〉6年連続の上昇(上昇率も拡大)

となっている。

【三大都市平均】

三大都市平均の地価変動率は2年ぶりに上昇に転じ、用途別では、

〈住宅地〉2年ぶりに上昇
〈商業地〉2年ぶりに上昇
〈工業地〉8年連続の上昇(上昇率も拡大)

となっている。

【地方圏平均】

地方圏平均の用途別の地価変動率は、

〈住宅地〉2年ぶりに上昇
〈商業地〉2年ぶりに上昇
〈工業地〉5年連続の上昇(上昇率も拡大)

となっている。

──建築着工統計 ❲R4-1公表❳

建築着工統計には、年統計(1~12月)と年度統計(4~翌年3月)の2種類があるが、直近11年は「年統計」からしか出題されていないので、年統計だけを視野に入れておけばよい。

【新設住宅着工戸数】

令和3年の新設住宅着工戸数は、約85.65万戸で、5年ぶりの増加となった。利用関係別戸数の内訳は、

〈持家〉昨年の減少から再び増加
〈貸家〉4年ぶりの増加
〈分譲住宅〉昨年の減少から再び増加(マンションは2年連続の減少、一戸建ては昨年の減少から再び増加)

となっている。

【新設住宅着工床面積】

約70,666千㎡で、5年ぶりの増加となった。

──土地白書 ❲R4-6公表❳

令和3年の全国の「土地取引件数」(売買による土地の所有権移転登記の件数)は、全国で約133万件で、ほぼ横ばいで推移している。

日本の「国土面積」は約3,780万haで、森林が約2,503万ha、農地が約437万ha、住宅地、工業用地等の宅地は約197万haである。

──法人企業統計 ❲R3-9公表❳

令和2年度の不動産業の「売上高」は約44兆3,182億円で、全産業の売上高の約3.2%を占めているが、2年連続の減少となった。

同年度の不動産業の「経常利益」は、約5兆3,542億円で、3年ぶりの増加となった。

同年度の不動産業の「売上高経常利益率」は12.1%で、過去5年間はいずれも10%を超えている。

──国土交通白書 ❲最新データより❳

令和4年3月末現在の宅地建物取引業者数は、128,597業者で、8年連続の増加である(本試験問題が令和3年3月末現在とあれば7年連続の増加)。

統計データのまとめ(2022)【免除】|パパリン宅建士
#note 「穴埋め問題」あります↓
https://note.com/paparingtakken/n/nfbfcf9cd80d0





スケジュールと申込み方法(2022)

──宅建試験のスケジュール

令和4年度の宅建試験のスケジュール等については、6月3日に、不動産適正取引推進機構から官報公告が出た。

https://www.retio.or.jp/exam/

今年度も新型コロナウイルスの影響で、一部の地域で、10月と12月に試験日程が分かれることになりそうだ。

──申込書の配布場所(郵送申込み)

令和4年度の宅建試験の試験案内&申込書は、各都道府県の次の場所で入手することができる(無料)。

https://www.retio.or.jp/exam/haifusaki.html

試験案内&申込書の配布期間は、7月1日(金)から7月29日(金)まで

──申込み方法

【インターネット申込み】

令和4年7月1日(金) 9時30分から7月19日(火) 21時59分までにインターネットで申込む。

インターネット申込みは24時間利用可能だが、7月4日(月)の午前2時〜5時の間はメンテナンスのため申込みができないので注意が必要だ。

なお、7月19日(火)の最終日はアクセスが集中するため、なるべく早い日時に申込みは済ませておきたい。

パソコンでもスマートフォンでも申込みは可能で、試験案内に沿って必要事項を随時入力していく。

JPEG形式の顔写真を事前に用意しておくことも必要となる。

https://www.retio.or.jp/exam/siken_netinfo.html

インターネットの申込み画面は、7月1日(金)の午前9時30分に切り替わる。

自動更新はされないので、パソコンの場合「F5」を押すなどして改めて最新の画面を読み込むこと。

【郵送申込み】

申込書に必要事項を記入の上、令和4年7月1日(金)から7月29日(金)までに、郵便局の営業時間内に窓口から「簡易書留」で申込む。

https://www.retio.or.jp/exam/siken_postinfo.html

申込書に貼る顔写真は「パスポート申請用」サイズ (縦4.5㎝×横3.5㎝)なのでお間違えないように。800円の証明写真で大丈夫。

ただし、顔写真は令和4年4月1日以降に撮影したものに限り、頭頂から顎までの長さが3.2㎝以上3.6㎝以下となっているので注意。

──受験料と各種日程

【受験手数料】

8,200円 (消費税はかからないが、今年度から1,200円値上がりした)。

【受験票発送日】

〈10月試験〉令和4年9月27日(火)

〈12月試験〉令和4年11月18日(金)

【本試験日時】

〈10月試験〉令和4年10月16日(日) 13時~15時まで(登録講習修了者は13時10分~15時まで)

〈12月試験〉令和4年12月18日(日) 13時~15時まで(登録講習修了者は13時10分~15時まで)

12時30分から注意事項の説明が始まるので、それまでには指定の席に待機していること。試験中の途中退席は、原則として認められない。

【合格発表日】

〈10月試験〉令和4年11月22日(火)

〈12月試験〉令和5年1月30日(月)

午前9時半以降に、指定された場所の掲示板および不動産適正取引推進機構のホームページから「合格者の受験番号」を確認できる。

──令和4年度の「新型コロナウイルス感染症への対応」について

https://www.retio.or.jp/exam/takken_shiken.html#topic1

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LECの直前予想模試(2022)

──市販模試の注意点

今年もLECの『出る順宅建士 当たる!直前予想模試』が発売された。

私は自身のブログでも毎年オススメしているが、今年で4回目になる。

LECには「ゼロ円模試」や「ファイナル模試」のような定評あるオープン模試(会場模試)があるが、この市販模試も内容的には遜色ない。

「市販模試なんてどれも同じ」

という意見もあるが、私が実際に解いてみて感じたことは、

「市販模試には当たり外れがある」

ということだ。

出版社による出来の良し悪しや、高品質が売りの出版社でも、年によって出来不出来があったりする。

その見極めはほんと難しい。

宅建試験は、通常の年であれば過去問の焼き直しが6〜8割を占める。

だから模試も、焼き直し問題が30〜40問、新規の問題が10〜20問といった具合にバランスを考えて作られていなければならないはずだ。

ところが一部の模試で、このバランスを無視して作成されたものがある。

私や息子の健斗が受験生だった頃は、パーフェクト宅建の『直前予想模試』がくせものだった。

他の市販模試に比べて安価なため購入したという点もあるが、これほどバランスを無視して作られた直前予想模試も珍しかったと思う。

たぶん新規の問題だけで30問以上あったのではないだろうか?

いや、新規の問題というより、悪問、奇問の類いかも知れない。

私は最初にLECの予想模試を解いていたのだが、4回分の模試すべてが39〜44点だったのに対し、パーフェクトの方は第1回目が17点、第2回目が27点しかなかったのだ。

最初にLECを解いていたからまだ良かったが、下手したら本試験から撤退していたかも知れない。

いや、実際にこれが原因で本試験を諦めてしまった人もいると思う。

これまで積み上げてきたものが一気に崩れ落ちていく怖さ、、

直前予想模試にはそういう一面があることは知っておいてほしい。

昨年こそパーフェクトの直前予想模試の悪い噂は影を潜めたが、一応、注意はしておいた方がよいだろう。

近年でいえば、成美堂出版のものもパーフェクトと同じ傾向があった。

──オススメの3冊とは?

私や息子の健斗が、実際にいくつかの市販模試を解いてみた結果、及第点があげられそうなのは上記のLECの他、TAC、日建の3社だけである。

これら3社の『直前予想模試』は、どれも難易度が本試験に近く、他の市販模試に比べて問題の質も高い。

ただTACの2021年版に関しては、難しすぎるというAmazonのレビューがいくつか散見されたが、、

また、これらの市販模試は、過去問学習をある程度終えた後の8〜10月上旬までの間に解くのが望ましい。

──No.1の市販模試

そして、それら3社の中からあえてNo.1模試を選ぶとすれば、LECの直前予想模試にとどめを刺す!

LEC模試の最大の長所は、やはり問題の質の高さにある。

法改正も行き届いていて、統計問題の的中率も高い。統計は、ここ数年外したことがないのではないか?

通常の市販模試は3回分しか入っていないことが多いが、このLECには4回分の予想模試が用意されている(注:TACも4回分の模試がある)。

加えて2022年版は、全模試4回分の無料解説動画+令和3年度10月・12月試験の2回分の問題と解答解説が特典としてダウンロードできる。

巻頭の「袋とじ」企画として、今年の出題論点の大本命&大穴6選と題し、LEC専任講師の水野先生、友次先生、有山先生が各々1テーマずつ予想してくれている。

LECは、日本でも指折りの法律系の資格学校である。長年の合格実績と蓄積されたデータが、この直前予想模試にも活かされているのだろう。

値段もリーズナブルで、4回分の模試が税込1,760円で購入できるのだ。

過去問を中心に学習してきた受験生が、新規の問題に戸惑うことなく本試験に挑めるメリットもある。

1+1が、3にも4にもなるのだ!

毎年、1点差で不合格になる受験生が1万人前後いるのが宅建試験である。

今年、本気で合格を目指している受験生は、上記3冊の中から少なくとも1冊は購入して解いてほしい。

そして間違えた問題は、解説を読んでしっかり理解しておくこと。

一問一答を皮切りに、四択過去問→直前予想模試という順に仕上げていくのがベストであり、王道でもある。

学習の締めは、直前予想模試を用いて合格を確実なものにしてほしい。



宅建士 2択でチェック!(2022年版)

──はじめに

昨年に続き、宅建みやざき塾の宮嵜先生から『宅建士 2択でチェック!』(中央経済社)の2022年版をご恵贈いただいた。

この教材は、宅建の4択問題を解くときに最後の2択まで絞れたものの、そこから先が判らない。

いや判らないというよりは、間違いの肢の方を選択してしまう、、

そういう2択で迷ったときに、きちんと正解肢を選び出すためのトレーニング本という位置付けである。

指南書といっても過言ではない。

ある程度の過去問学習を終えた受験生が、最後の仕上げとして、あと何点かの点数の上乗せを図るために活用するのが効果的だと思う。

もちろん、本格的な過去問演習に入る前のウォーミングアップとして利用しても効果はありそうだ。

一説によると、宅建試験の平均点は合格基準点より6点ほど低いらしい。

昨年の合格ラインは34点だから、単純に考えれば、28点以上だった受験生がほぼ半数いることになる。

その中から合格者の人数分を差し引けば、28〜33点で不合格になった人はざっと7万人いる計算だ。

ものすごい数である!

この中から抜け出して合格をつかみ取るのは容易なことではない。

私は以前に、「合格点の一歩手前に大きな壁がある」と述べたことがあるが、そういう意味でもあったのだ。

あと少しだけ点数を上乗せできれば合格していたのに、、

そういった悔しい思いをしたくない受験生にとっては、非常に有意義で価値ある一冊となるはずだ。

それでは『宅建士 2択でチェック!』の特徴を順に見ていきたいと思う。

──特徴 その一

昨年版が全部で179ページだったのに対し、2022年版は若干ページ数が増えて186ページとなっている。

内容がより充実し、進化しているものと推測される。

表紙も、昨年版はオレンジを基調としたデザインだったが、2022年版は若草色の黄緑に一新された。

ページを開くと、昨年版と同様に、宮嵜先生の直筆サインが黒の油性マジックで書かれていた。

こういうのを見ると、いつも身が引き締まる思いがする。

続けてページを開いてみる。

そこには「はじめに」と題して本書のあらましが述べられており、最後に宅建みやざき塾のYouTubeを観るためのQRコードが添えられている。

さらに次ページの「本書の使い方」では、10時間(1テーマ10分前後×60テーマ)で大逆転!と称し、下記のような方にオススメとある。

また受験生の学力レベルに応じて、

・昨年の本試験や模試で20点〜30点の方
・昨年の本試験や模試で30点〜合格ボーダーラインの方

の2つのグループに分け、それぞれの学習の進め方が述べられている。

本書は全60テーマ(章)で成り立っているが、各テーマに2択問題が1つというわけではなく、複数問用意されている場合もある(計100問ほど)。

分野ごとのテーマ数は次のとおり。

✦権利関係 20テーマ
✦法令上の制限 10テーマ
✦税・価格評定 8テーマ
✦宅建業法 17テーマ
✦5問免除 5テーマ

さて、ここから先が本題となる。

──特徴 その二

各テーマに番号とタイトルがあるのはもちろん、そのテーマの重要度が分かるようにマークが付されている。

言うまでもなく、マークの数が多いほど重要度は高い。最低でも、マークが3つ以上のものはマスターした方がよいだろう。

そして本題の「2択でチェック!正しいのはどっち?」である。

こんな感じで2つの肢が並べられ、正しい方を選ぶ形式だ。

答は右下に記されている。

そして「ココが分かれ目!」と称して、この問題を解く上での着眼点が簡単にまとめられている(下段)。

この着眼点に気付けるかどうかが勝負の分かれ目で、その洞察力を養い、鍛えることを目的とした教材だ。

また本書には、すべての2択問題の後に詳しい解説が施されている点も特筆すべきだろう。

──特徴 その三

各テーマの2択問題の解説が詳しいことも利点だが、イラストや図、表などが、より頭の中をクリアにする役割を果たしてくれる。

例えばこんな感じに、、

農地法の3条、4条、5条の流れを図にしたものだが、この図があるだけで理解がはかどり、視覚の面からも記憶に残りやすい。

もう一つ挙げておく。

保証協会の「還付の流れ」をイラストと図で表したものだ。

この還付の流れは、こうやって図にしないとなかなか頭に残らない。

宅建みやざき塾の『合格テキスト』3冊にも、このようなイラストや図、表がふんだんに使用されているが、本書はそれを踏襲している。

合格テキストの「いいとこ取り」と言っても差し支えないだろう。

更にもう一つ。

こういった3つの媒介契約のまとめの表なども、イラストや図と並んで、記憶の助けになっている。

解説が詳しいだけの教材は多いが、イラストや図、表をふんだんに取り入れた方が圧倒的に記憶に残る。

それだけではなく、イラストや図、表を差し込むことで、冗長な活字を減らすことができる。

活字が減れば、日々の学習時間だって短縮できるに違いない。

あと「GORO合わせシリーズ」と題して、所々にショート動画のQRコードも差し込まれている。

YouTubeのショート動画なので、気楽に見られる点がよい。

──おわりに

本書はメインテキストではなく、合格ラインの一歩手前まではいくのだが、その先の壁が超えられない受験生向けの「サブテキスト」である。

網羅性が高いわけではないので、そのへんは気を付けてもらいたい。

毎年、1点や2点で泣く受験生が多いのが宅建試験の特徴といえる。

もがき苦しんでも越えられなかった壁、その壁を越えるためのツール。

そういうコンセプトで作られた『宅建士 2択でチェック!』なのだろう。

宅建受験生を合格に導くため、長年にわたって尽力されてきた大御所・宮嵜先生の渾身の一冊

本書をマスターすれば、最低でも今より2〜3点、うまくいけば5点以上の点数の上乗せが期待できる。

これを使わない手はない。